ダイオキシンにもどる
t09002#埼玉県幸手市の倉庫火災で大量の殺虫剤スプレー缶爆発 県市等へ要望書提出#99-06
 6月5日、埼玉県幸手市で、倉庫火災が発生し、殺虫剤スプレーが400万本以上がつぎつぎに爆発し、塩化ビニル樹脂などプラスチックが翌日まで燃え続けたと報道されました。当グループは、「農薬を考える市民の会 久喜・白岡」とともに、以下のような要望書を、埼玉県知事、幸手市長、幸手市消防本部に送りました。
 その後の埼玉県の調査では、燃えた樹脂は、ペット、ポリエチレン、ポリプロピレンなどで、塩素系の物質はなかったものの、殺虫剤スプレー(237万本と判明)の中には、塩素系共力剤のS−421や臭素系のトラロメトリンが含まれていたそうで、殺虫剤成分やダイオキシン調査も実施されるということです(詳しくは次号以降に)。

★「ダイセーロジスティクス」倉庫火災に関する要望書
 マスコミ報道によりますと、去る六月五日午後七時半ごろ、幸手市神扇にある運輸倉庫会社「ダイセーロジスティクス」の倉庫から出火、中にあった殺虫剤スプレーや塩化ビニル樹脂などに引火して小爆発を繰り返し、鉄骨平屋の倉庫約四千九百・をほぼ全焼し、翌日午後になってもくすぶり続けるという大きな火災が発生したとのことです。
 同倉庫には約四百六十万本の殺虫剤スプレーと、塩化ビニルの樹脂約一千トン、塩化ビニル製の管四千−五千本などがあり、これらに引火して炎上、小爆発を繰り返したとされています。
 私たちは、農薬やダイオキシン類の環境汚染・人体健康被害をできるだけなくすため、運動している市民団体ですが、今回の火災は、1980年10月1日、愛知県大府市でおきた丸全昭和運輸の倉庫火災でダイオキシン含有・生成の恐れのあるクロロピクリンやPCPなどの農薬、塩化ビニル製品が焼失した事故を思い出させます(この時、愛知県衛生部は、周辺土壌や米、稲わらのダイオキシン分析をして、事故の2ヶ月半後に安全宣言をだしました)。
 今回の事件の概要はまだ、わかりませんが、とりあえず、以下の点をお尋ねし、環境及び健康調査の実施をお願いしたく存じます。回答のほど、よろしくお願いします。

@殺虫剤スプレーの成分は何ですか。
 460万本の殺虫剤スプレーについて、銘柄毎の含有成分名とその数量、環境中への放出量を明かにしてください。

A環境調査について
 火災現場の灰と周辺の土壌、大気、水系及び農作物、民家への飛散物などについて、殺虫剤成分とダイオキシン類の環境調査を実施し、その結果を明かにしてください。

A健康被害調査について
 @の結果がでて、安全性が確認されるまで、立入を制限した上、従業員、周辺住民、消防関係者について、殺虫剤成分やダイオキシン汚染の被害がなかったかの健康調査を実施して、その結果を明かにしてください。
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作成:1999-06-27