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t10103#戯作瓦版「荏原大汚鬼神のタレ流し」#00-04
　戯作部分は省略します。以下に質問状のみ掲載。
★質問状

荏原製作所取締役社長　前田　滋　様

　私たちは、農薬・ダイオキシン・環境ホルモン物質等の化学物質による環境汚染や健康被害の拡大に危惧をいだき、出来るだけ有害化学物質の使用をやめるように運動している市民団体です。ダイオキシン汚染については、機関誌「てんとう虫情報」やパンフ「ダイオキシンが未来を奪う」で、その問題点を指摘し、脱塩素・脱焼却によるダイオキシン・フリー社会をつくることを訴えてきました。

　去る３月下旬に貴社藤沢工場から高濃度のダイオキシンが排出されていることが明らかになり、環境汚染や人の健康への影響が懸念される事態になっています。私たちは、貴社が常日頃から、環境を重視する企業を標榜し、環境管理に関するＩＳＯ１４００１の認証を取得していた裏で、ダイオキシンを垂れ流していたことに対して、深い憤りを覚えます。
　汚染事実公表後、貴社は藤沢工場のＩＳＯ１４００１の認証を返上することを表明されたとの報道がなされていますが、私たちは、ダイオキシン排出のチェックをせず、なぜ、貴社にこのような認証が与えられたかに疑問を感じております。
　また、貴社は、３月３０日付けの朝刊各紙で、社長名でお詫びの広告を載せ、今回のダイオキシン汚染の原因は、場内廃棄物処理用焼却炉に付属する排水管の接続ミスに起因するとされました。しかし、焼却施設でのダイオキシンの生成量が少なければ、たとえ、配管接続ミスがあっても、今回のような高濃度の排水汚染は生じなかったはずで、貴社の焼却施設で、いったいどのようなものがどの程度、燃やされていたかをきちんと説明していただくことが必要だとも思います。
　つきましては、４月14日までに以下の質問にお答えくださるようお願いいたします。

①ＩＳＯ１４００１の認証を最初に取得した年月日及び更新審査を受けた年月日はいつですか。それぞれの場合、審査にあたった登録機関名とその担当責任者の氏名がわかる資料の写しをお示しください。

②藤沢工場では、ＰＣＢや塩素化ベンゼン類を含む電気絶縁油を含有する電気機器を現在使用していたり、過去に製品として製造したことがありますか。あるとすれば、機器の種類と台数及び含有されるＰＣＢと塩素化ベンゼン総量をお示しください。また、ＰＣＢや塩素化ベンゼン含有電気機器で耐用期限がきれたものを保管しておれば、機器の種類と台数及び含有されるＰＣＢと塩素化ベンゼン総量をお示しください。さらに、今後の処理計画を明かにしてください。

④藤沢工場では、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化ポリオレフィン、クロロプレンゴムを使った製品を製造しておられますか。製造されておられましたら、使用する樹脂の種類と年間使用量をお示しください。また、製品製造工程で生じた該廃樹脂・ゴムの発生量は年間どの程度で、その処理はどこで、どのようにされていますか。前記樹脂により被覆された廃電線類につきましては、別途、その数量と処理方法をお示しください。
　さらに、製品に使用する樹脂・ゴム（被覆電線を含む）に塩素系添加剤や臭素系添加剤を配合したものを使用されていましたら、添加剤の種類をお示しください。

⑤藤沢工場では、有機塩素系溶剤を含む洗浄剤や塗料などを使用しておられますか。使用しておられましたら、溶剤の種類と年間使用量を、また現在使用していなくても、過去において使用されていた場合は、○○年まで年間数量○○使用とお答えください。また、該廃棄物は、どこで、どのように処理されていますか。

⑥藤沢工場では、塩素を含む切削油（ＪＩＳ規格によれば、塩素化パラフィンが添加されている）、潤滑油、機械油、ポンプ油等（フロンや代替フロンを除く）を工作用または製品用に使用されていますか。使用しておられましたら、その種類（メーカー名と商品名）と年間使用量を、また現在使用していなくても、過去において使用されていた場合は、○○年まで年間数量○○使用とお答えください。また、該廃油は、どこで、どのように処理されていますか。

⑦その他、藤沢工場で製造又は製品用に使用されている塩素及び臭素含有の無機及び有機化合物（フロンや代替フロン、ハロン等も含む）がありましたら、化合物名と年間使用数量を、また、現在使用されていなくとも、過去において使用されていた場合は、○○年まで年間数量○○使用とお答えください。また、該廃棄物は、どこで、どのように処理されていますか。

⑧前記のような塩素を含む有機溶剤や切削油、塩素含有化合物等が付着したウエスや紙類、木材、金属くず等の排出があった場合、その量は年間いかほどですか。また、その処理はどのようにされていますか。

⑨このたび問題になりました焼却施設はどのようなものですか。焼却施設の仕様・性能・焼却条件・工程図をお示しください。

⑩該焼却施設では、どのような廃棄物を焼却していましたか。種類別に処理数量を具体的にお示しください（例：発泡ポリスチレン包装材：○○ｋｇ／日、事務用紙類：○○ｋｇ／日）。また、その中で、塩素を含有する化合物を含んでいたり付着している廃棄物を焼却しておられましたら、その種類と処理数量を具体的にお示しください（例：電線被覆塩ビ○○ｋｇ／日。塩素系溶剤付着紙○○ｋｇ／日など）。

⑪該焼却施設から放出される排ガス、排水、残灰中のダイオキシン類について、分析調査結果がありましたら、過去のものを含めすべて明らかにしてください（分析されたすべてのダイオキシン同族体・異性体の数値とＴＥＱ値で示すこと）。

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作成：2000-05-28