環境汚染にもどる
岡山市の水道水源が殺菌剤IBP汚染
 今年8月8、9日、岡山市山浦浄水場の供給地区の水道水で異臭がするとの通報が相次いで、市民からありました。同市水道局が調査したところ、段原浄水場の水源である井戸水から水稲イモチ病対策の有機リン剤IBP(商品名キタジンP)が1.8ppb検出されました。塩素処理された浄水でのIBP濃度は0.8ppbだったということで、水道水監視項目値の8ppbよりも低かったのですが、岡山市はただちに井戸からの取水を中止しました。監視値以下であったにもかかわらす、異臭がしたというのでは、設定値そのものに疑惑を抱かざるをえません。
 冬になって、IBPが検出されなくなったためか、岡山市は12月11日から取水を再開したということです。今回のIBP汚染原因は田んぼで使用された農薬が地下に浸透したと考えられるものの、はっきりと特定できたわけではなく、問題は先送りされたままです。
 殺菌剤IBPは単製剤として年間1400トン(98年)ほど出荷されており、全国でひろく使用されているため、いままでにも河川水や大気中によく検出されてきました(たとえば、環境庁の93年の水系調査では、最高1.6ppb検出)。散布シーズンになって、IBPが使用された時に、再び地下水が汚染されないよう厳重な監視が必要です。
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作成:2001-01-25