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t12703t# 平成14年度農林水産航空事業実施ガイドライン#02-04

                        13生産第10062号
                        平成14年3月19日
   北海道知事
   各地方農政局長    殿
   沖縄総合事務局長

                              生産局長

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        平成14年度農林水産航空事業計画の提出について
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    このことについて、農林水産航空事業の実施について(平成13年10月25
    日付け13生産第4543号農林水産次官依命通知)の2に基づき、全国の事業
    計画をとりまとめたいので、貴局管内各県の把握している事業計画について別紙
    様式にて、速やかに当局植物防疫課あてにお知らせ願います。
    また、別紙のとおり、平成14年度農林水産航空事業実施ガイドラインを作成
    したので、内容に留意の上、空中散布等の事業計画の作成及び事業の実施に当た
    っては、危被害の防止対策等に万全を期するとともに、地元関係者の理解と強力
    を得るよう、貴局管内の事業関係者に対する指導の徹底をお願いする。
     なお、農林水産航空事業を行う実施主体に対し、平成14年度農林水産航空事
    業実施ガイドラインの周知徹底をお願いする。

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                 平成14年度農林水産航空事業実施ガイドライン
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    我が国の食料・農業・農村は、食料自給率の低下、担い手の減少と高齢化の進
   展等困難な問題が生じている一方、食料の安定供給に対する要請や多面的機能の
   発揮に対する期待が高まっている。こうした状況に対応すべく食料・農業・農村
   基本法及び同法に基づく食料・農業・農村基本計画が定められたところである
   が、食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的な発展、農村の振
   興の基本理念に基づく施策を着実に推進していくことが重要な課題となっている。
    このような中で、ヘリコプターの病害虫防除や水稲直播への利用は、担い手農
   家等の病害虫防除コストの低減、労働力の軽減、いもち病等地域全体で発生する
   病害虫の一斉防除等の推進に寄与する重要な技術として位置付けられる。
    一方、事業の実施に当たっては、食料・農業・農村基本法に基づき、農業の自
   然循環機能の維持増進を図るため、農薬の適正な使用の確保に努める必要がある
   とともに、農村部における住宅地域の拡大、栽培様式の多様化等、事業を取り巻
   く環境の変化に応じた適切な対応を図ることが重要となっている。
    このため、「農林水産航空事業の実施について」(平成13年10月25日付
   け13生産第4543号農林水産事務次官依命通知)及び「航空機を利用して行
   う農薬の散布に関する安全使用基準」(平成4年11月30日農林水産省公表)
   を踏まえつつ、関係者一同の連携強化の下に、特に、次の事項に留意し、事業の
   実施現場へ周知徹底を図ることにより、事業の円滑かつ適切な実施を図る。

   1 「農林水産航空事業の実施について」の2に定める県対策協議会及び地区対
     策協議会の機能の充実
   (1)県対策協議会においては、以下の点に留意するよう努める。
     @協議会構成員には、都道府県の農林水産関係部局等のほか、環境(河川関
      係を含む。)、衛生(水道関係を含む。)、教育、警察等の関係部局の関
      係者を含め、体制の充実及び相互の連携強化を図ること。
     A適切な事業計画の検討を行うこと。
     B危害防止対策として、設定された散布区域、選定された農薬等の点検・確
      認の徹底を図ること。
   (2)地区対策協議会においては、以下の点に留意するよう努める。
       @協議会構成員には、その実施区域に係る畜産、水産、養蜂、養蚕、葉たばこ
      産業等団体の関係者に加え、保健所、市町村、学校(教育委員会)、警察、
      病院、水道、地元自治会等の関係者を広く含めるとともに、相互の連携強化
      を図ること。
       A航空防除実施区域周辺を含む地理的状況、農業地域における住宅地の混在、
      転作田の混在等の作業環境に係る変化に十分対応できるよう、散布区域及
      び散布除外区域、散布剤型等についての十分な検討を行うこと。
      また、事業計画の立案に際しては、「農林物資の規格化及び品質表示の適正
      化に関する法律」(昭和25年法律第175号)に基づき有機農産物に関す
      る認証制度が創設され、平成13年4月から有機表示の規制が開始されたこ
      とを踏まえ、有機農産物の生産を希望する農家(以下「有機農家」という。)
      の意向を的確に把握し、その立場に十分に配慮しつつ、散布区域、散布除外
      区域、散布方法等についての検討を行うこと。
     B水質保全の観点から、浄水場、取水口等の周辺地域に設定した散布除外区域
      の点検を徹底すること。
     C関係者の地域住民等に対する協力依頼を徹底するとともに、
      水質評価指針(平成6年4月15日付け環境庁水質保全局長通知)、
      気中濃度評価値(平成9年12月22日環境庁水質保全局公表)等を活用し、
      航空防除の安全性についての啓発を行うこと。
       D万一の事故に備え、あらかじめ保健所、病院等の医療機関と十分な連絡を
      とるとともに、緊急時に直ちに対応できるよう体制の整備を図ること。

    2 事業実施に当たっての留意事項
    (1)適期防除を推進するため、作物の生育状況や病害虫の発生状況に応じた航
       空防除を適正に実施するよう県及び実施主体における実施体制の強化に努
       める。
    (2)航空事故及び農薬による危害の防止のため、架線等の危険個所及び散布除
       外区域を示す正確な散布地図の作成(より現場の状況を正確に反映した新
       しい地図の使用)並びに危険個所及び散布除外区域を示す標識旗の適切な
       設置(設置本数及び設置場所)に努める。
    (3)航空事故及び農薬による危害の防止のため、作業実施に関する十分な事前
       打合せ及びパイロット引継事項の確認並びに航空防除実施区域の地上及び
       空中からの事前の調査・確認の徹底に努める。
       また、散布実施後においても、実施主体及び航空会社の間で意見交換等に
       よる意思の疎通を図り、次回散布の適正実施に努める。
    (4)安全運航及び作業員の事故防止のため、適正なヘリポートの設置、テール
       ローターへの接触防止等の安全対策の徹底に努める。
    (5)防除効果の向上及び農薬による危害の防止のため、航空会社は、散布飛行
       基準の遵守に努める。
    (6)農薬による危害防止のため、引き続き以下の対策の着実な実施に努める。

       @航空防除実施区域周辺の住民、学校・病院等の公共施設等に対する、実施
      予定日時、区域その他散布内容に関する広報を徹底すること。
      A通勤・通学路における誘導員・監視員の適正な配置による防除実施時の実
             施区域内への人の立入防止を徹底すること。
      B基幹道路等の周辺から散布を行う等適切な散布順序を徹底すること。
        C航空防除実施区域周辺において、飛来する農薬が原因となって有機農産物
             に関する認証が受けられなくなる等の防除対象以外の農作物への損害が生
             じないために必要な措置を徹底すること。
         特に、有機農産物に関する認証に支障を来すおそれがある場合には、適切
             な間隔をとる等必要な措置を徹底すること。
           D天候等により実施時間を変更する場合や補正散布を行う場合は、その旨を
             直ちに関係者へ連絡するとともに、地域住民に対し周知し、誘導員・監視
             員の適正な配置の一層の徹底を図ること。
        (7)環境保全に十分配慮した航空防除を実施するため、航空会社、実施主体等
       関係者の連携の強化に努める。特に、水質保全の観点から、農薬の取扱い
       に十分留意し、薬剤の空容器、残液等の適切な処理に努める。
    (8)事業を実施する際には、有機農家等の関係者からの要望があった場合に提
       供できるよう、従前と同様、散布地図、作業記録等の関係資料の整備に努
       める。

     3 農業用無人ヘリコプターの利用
    (1)有人ヘリコプターの導入が困難な地域又は補完防除体制が確立できない地
       域については、無人ヘリコプターの利用を検討し、その際は、安全運航及
       び農薬の適切な取扱いに十分留意するよう努める。
    (2)無人ヘリコプターを利用する場合においても、飛来する農薬が原因となっ
       て有機農産物に関する認証が受けられなくなる等の防除対象以外の農作物
       への損害が生じないよう必要な措置の徹底に努める。
    (3)無人ヘリコプターの適正利用による安全性の確保、機体及びオペレーター
       の有効利用によるコスト低減等を推進するため、県レベルでの協議会の設
       置等の組織整備に努める。

    4 その他
    (1)有人ヘリコプターの利点をいかすため、作業区域の点検・見直しにより、
       効率的な稼働に努める。
    (2)生産コストの低減及び農作業の効率化を図る観点から、水稲の直播等に
       おけるヘリコプターの有効利用に努める。

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作成:2002-03-25