食品汚染・残留農薬にもどる
t12707#円空さんに合掌−なんと有機栽培シソに高濃度のスミチオンが残留#02-04
岐阜県美並(みなみ)村といえば、つい最近まで、日本の人口重心地として「日本まん真中の村」を名乗っていたことで、よく知られており、円空仏で有名な円空の誕生した村でもあります。その村で、とんでもないことが発覚しました。
去る3月1日、岐阜県健康福祉環境部生活衛生課は、記者発表を行ない、美並村産のオオバ(シソ)から7.4 ppmのMEP(スミチオン)を検出し、食品衛生法違反で、回収廃棄を命じたと発表したのです(シソそのものについての残留基準はなく、その他の野菜の基準0.2ppmが適用された)。オオバは、昨年秋ごろから、関西や東海方面に出荷されていたそうです。
しかも、その後の調査で、生産者は 有害な化学物質を使用していないとして販売された農業資材−実は無登録農薬を用いて、「無農薬栽培」していたということが判明しました。
わたしたちの要求には腰が重い農水省は、岐阜県からの報告を受け、早速、現地に担当官を派遣し、調査しました。その報告が、 3月4日に「無登録農薬の販売に対する農薬取締法に基づく立入検査の結果について」として発表されました。
その後の調査で、「すこやかくん」にはMEPが19〜33%、「よぼうくん」の一部にMEPが0.9%がはいっていたことが分かりました。「はえないくん」には合成化学物質は検出されなかったそうです。注文販売のため販売先57件は特定され、未使用分の回収はすすんでいるとのことですが、すでに使用済みのものも結構あるようです。
それにしても、資材の名前がふざけています。MEP含有の「すこやかくん」が殺虫剤とすれば、「よぼうくん」はさしずめ殺菌剤、「はえないくん」は除草剤ということでしょうか。
食肉類の産地ニセ表示問題と同じ構図で、有機農産物が高く売れるとならば、いつわりの品がでてくるのは、自明のことといえばそれまでですが、農薬もどきの資材を詐欺まがいに販売する業者、それを無責任に導入する生産者がいることにくれぐれも注意しなさいよと、美並村の円空さんが諭してくれたような気もします。
★農水省への質問−省略−
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作成:2002-10-25