食品汚染・残留農薬にもどる
t13105c#東京都武蔵野市産のキュウリにドリン剤検出−土壌汚染の結果か#02-08
東京都健康局は、7月後半に武蔵野市で収穫されたキュウリ16検体の残留農薬検査の結果、2検体からエンドリン0.01-0.02ppm(残留基準:ND)とディルドリン0.06ppm(残留基準:0.02)を検出したと発表しました。基準を超えたキュウリはすでに販売済みであったということです。
これらドリン剤は1975年に登録失効し、81年には化審法で製造・販売・使用が禁止されていますが、POPs系の農薬の一種で土壌残留性が大なことが知られています。
今回の調査では、トマト、ナス、ホウレンソウ、ニンジンには検出されず、ドリン剤の吸収性が大なキュウリがとりあえず問題となっており、その後、地元の東京むさし農業組合は、基準を超えた生産者のキュウリの出荷を自主停止しているとのことです。
都の産業労働局は、
・ 当該生産者に対し、畑の土壌改良等を指導するとともに、野菜類以外の
農産物への転作等を農業改良普及センターが指導する。
・ 農業関係団体に対し、適切な作付等の指導を徹底する。
・ きゅうり作付予定畑の土壌検査
・ 都内土壌残留調査
などの対応策を示しています(参照:東京都健康局情報)。
土壌調査は都内の野菜畑を中心に実施するそうですが、四半世紀も前に散布されたドリン剤がまだ残留していたのか、それとも、シロアリ防除剤として転用されたディルドリンによるものかを明かにする必要があります。特に、後者のケースでは、農地隣接の住宅地土壌も問題になりますから、汚染原因が明確になるような調査をしてもらいたいと思います。
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作成:2002-11-25