環境汚染にもどる
t16210#不要農薬・県内全農協で回収〜ＪＡ神奈川中央会#05-02
神奈川県内にある16すべての農協で、不要農薬の回収を進めていることが、ＪＡ神奈川中央会の調べでわかりました。これまで、登録が失効していたり有効期限が過ぎた農薬の回収が十分でなかったために、不要な農薬を適用外の作物に使用したり、河川に廃棄(注)するなど、「不適切な処分」の温床になっていました。
回収で神奈川県内の全農協が足並みをそろえたのは３年前からで、回収は農薬使用時期が終わる冬を中心に行われています。回収方法は農協が指定する場所への持ち込みや、廃ビニールとともにトラックで回収するなどさまざまですが、回収された農薬は、すでに容器が壊れていて、農薬名が特定できないケースも多くみられました。盗難、転用、犬・猫への悪質な使用を防ぐには、回収を徹底することですが、処分費用が高額なことから中には消極的な農協もあります。また、農協以外で購入された農薬の処分は、本来販売店が回収すべきですが、そのシステムは確立していません。県農業振興課では、「農協は、組合員の農業を支えるための組織なので、農協が販売した農薬でなくても回収するよう」指導しています。
(注)昨年10月には、高知県中村市で不要農薬を自宅前の河川に投棄する事件が起きています。この時は、河川が濁り、硫黄臭が漂い、地域の水道が一時使用停止され、給水車の出動になりました。
表 農協別不要農薬の回収状況調査結果（2003年１〜１２月)
2004年10月 ＪＡ神奈川中央会調べ
農 協 名 実施回数 実施日 年間総 回収 処理委託先 問題
2003年 回収量(kg) 農家数 回収業者 処理業者 点等
横 浜 1 10~12月 2,000 250 Ａ Ｎ
田 奈 1 1 308 31 Ａ Ｎ
セレサ川崎 1 12 848 65 Ｋ Ｋ
よこすか葉山 1 10 500 30 Ａ Ｎ
三 浦 市 1 9 475 22 Ａ Ｎ
さ が み 1 11,12 1,500 132 Ａ Ｎ
海老名市 1 10 627 32 Ａ Ｎ
湘 南 1 11 543 38 Ａ Ｎ
いせはら 1 2 988 171 Ａ Ｎ
は だ の 2 5,12 217 46 Ａ Ｎ
あ つ ぎ 1 10 1,488 88 Ａ Ｎ
県央愛川 1 9 185 11 Ａ Ｎ
おだわら 1 11 1,693 127 Ａ Ｎ *1
あしがら 1 10 1,400 100 Ａ Ｎ
相模原市 1 10 363 48 Ａ Ｎ
津久井郡 1 11 210 20 Ａ Ｎ *2
県 合 計 13,345 1,211
業者名はＡ：秋元商店、Ｎ：日曹金属、Ｋ：呉羽環境
*1:｢処理費用が高額のため、助成が必要。JA商品以外の回収システム確立｣
*2:｢費用負担が大きく参加農家が少ない｣
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作成：2005-02-24