環境汚染にもどる
t18103#岩手県での埋設2,4,5-T系除草剤〜目視調査では、異常なし#06-09
35年前、林野庁の指示で埋設された2,4,5-T系除草剤は、全国53営林署管内に27.3トンあります。このうち、岩手県には、雫石町、岩泉町、野田村、川井村などの21ヵ所に約6トンが埋設されていました(記事t08705)。  今年の4月に、県は、盛岡市で、関係市町村による2,4,5-T系除草剤埋設地問題連絡協議会を開き、04と05年度の報告を検討しました。その結果、目視調査では、従来と変化なし、水質・底質のダイオキシン類調査では、県内の平均値を下まわったとのことでした。

★目視調査結果
 04年と05年には、春と秋の2回にわたり、埋設現場での目視調査が実施されています。21ヶ所(うち、1ヵ所は埋設現場未確認となっている)についての05年秋の目視調査の結果を表2に示します。 地崩れ、湧水、囲い、標識の状態等が調べられましたが、特に異常はなかったとのことです。

★ダイオキシン調査
 2,4,5-T系除草剤に不純物として含有されるダイオキシン類の調査は、埋設地の下流域8地点で04年と05年に実施されました。この調査はダイオキシン類対策特別措置法に基づく常時監視の一部として実施したもので、表1に示したように、いずれも、環境基準値(水質:1pg-TEQ/L、底質:150pg-TEQ/g)を下回っており、埋設地からの漏洩はないとのことでしょうが、やはり、埋設個所での環境調査の実施が必要だと思います。
埋設個所の今後について、岩手県は、2,4,5-T系除草剤埋設地問題連絡協議会において 協議の上、対応を決めるとしています。

 表1 ダイオキシン調査結果(単位:水質pgTEQ/L、底質pgTEQ/g)

 表2 2,4,5−T系除草剤埋設処分地の目視調査結果(05年度秋)


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作成:2007-02-25