農薬の毒性・健康被害にもどる
t18304#後を絶たない犬・猫、野鳥の中毒事件〜殺虫剤メソミルの規制強化を#06-11
 農薬入り毒餌による野鳥や犬猫など小動物の死亡事件は、あとを絶ちません。10月には、兵庫県と鹿児島県での中毒死事件が報道されています。いずれも、殺虫剤メソミル(商品名ランネート)によるものです。

★南あわじ市で犬猫、鹿児島市でハトが
 10月25日、淡路島の南端南あわじ市で、散歩中の飼い犬が、道端にあった魚の頭を食べ、その場で、もがき苦しんで、急死しました。近くには、同様な魚の頭があり、猫の死骸も見つかったということです。魚からは、殺虫剤メソミルが検出され、南あわじ署は、動物愛護法違反の疑いで捜査しています。
 10月26日から29日かけて、鹿児島市の甲突川沿いと上本町公園で、相次いで、ハトが死亡しているのが見つかりました。全部で28羽ということです。現場付近に落ちていたトウモロコシを砕いたような餌からメソミルが検出され、鹿児島中央署は鳥獣保護法違反の疑いで捜査しています。
 そのほか、01年以後、メソミルによる小動物の死亡事件として、報道されたものは表のようで、このような毒餌による犯罪は、止むことがありません。
    表1、メソミルによる小動物の死亡事件

     発生年月 発生場所    被害状況

     06年 4月 東京都世田谷区 ドバト31死亡
     03年 9月 山形県山形市    犬1、猫2死亡
     02年 6月 長野県伊那市   犬2、猫5死亡
     02年 5月 埼玉県鳩ヶ谷市 猫3死亡
     01年10月 長野県松本市   ドバト31死亡、トビ1衰弱
     01年 3月 岡山県倉敷市   犬2死亡、飼い主と警官も喉の痛み
★メソミルはパラコートについで、自殺が多い
 メソミルは、劇物指定のあるカーバーメート系殺虫剤で、ランネートという商品名で、よく知られており、04年には原体120トンが輸入され、単剤338トンが生産されています。  身の回りで入手し易いせいか、自殺に使われることも多く、科学警察研究所統計資料によるとメソミルによる中毒死者数は、01年:91、00年:95、99年:80、98年:75、97年:51、96年:83(96-99は東京都を除く。00-01年は東京都、神奈川県除く)で、パラコート系除草剤に次いで、ワースト2位の座にあります。

★メソミルの毒物指定と含有量規制を
 動物実験によるメソミルの半数致死量について、ラット:経口17 mg/kg体重、経気77ppm/4時間、マウス:経口10mg/kg体重、犬:経口20mg/kg体重、ハト:経口10mg/kg体重という報告があります。毒劇区分の判定基準は、経口50mg/kg体重以下、経気500ppm/4時間以下が毒物指定の目安ですので、メソミルは、劇物でなく、毒物に指定すべきものです。
 また、ハトは、メソミル45%含有の水和剤0.01gを食べれば、体重10kgの犬は、0.5gを食べれば半数以上が死んでしまうことになります。このような高濃度の製剤は、販売を止めさせるべきです。
【参考資料】・毒物劇物判定基準  ・国際化学物質安全性カード
      ・クミアイ化学ランネート45水和剤のMSDS  ・JMPR報告  ・SIRIのMSDS

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作成:2007-01-27