残留農薬・食品汚染にもどる
t20107#ヨーロッパで、ワインの残留農薬調査〜海外ワインは農薬カクテル#08-05

 3月下旬、PAN(国際農薬監視網)ヨーロッパ支部が、欧州で販売されているワインの残留農薬調査結果を発表しました。分析に供せられたのは、フランス13銘柄(内有機3)、オーストリア10(内有機3)、ドイツ10、イタリア3、ポルトガル1、オーストラリア1、南アフリカ1、チリ1です。
 表に示すような24農薬が検出されましたが、原料のブドウ栽培に使用された殺菌剤18と殺虫剤6種がワインに移行残留したものと考えられます。慣行栽培のブドウ原料のワイン34銘柄ではすべてに、有機栽培のブドウ原料6銘柄では1に、1〜10種の農薬(平均4種)が検出されています。
 検出率が最も高いのは、ピリメタニルで26銘柄に最高233.8μg/L検出されました(うち有機栽培の1銘柄はは7.6)。総検出量で、最も高かったのはドイツ産で741μg/L(6農薬検出、うちフェンヘキサミド450μg/L)でした。ドイツ産には10種149μg/L検出された銘柄もありましたが、ワインが農薬カクテルになっているとは驚きです。
 PANは、従来の無機硫黄剤に替って、有害な合成農薬−発ガン性や生殖毒性、環境ホルモン作用を疑われる5農薬(表中に#印)やEUが止めるべきとしている農薬−の使用が増えていることがこのような結果を生んだと警鐘をならしています。

 農薬名        用途  検出数  検出範囲   産出国別検出銘柄数

 MEP(フェニトロチオン)殺虫   1     <1  μg/L  伊1
 アゾキシストロビン  殺菌   6     1.2 - 13.2   仏2/独3/伊1
 イプロジオン         殺菌    6    8.4 - 586    仏3/ポ1/チ1/豪1
 イプロバリカルブ#    殺菌    9      <1 - 60     独5/墺3/伊1
 カルベンダジム#      殺菌    3      <1 - 18     仏2/墺1
 シプロジニル         殺菌   18       <1 - 15    仏5/墺5/伊3/独2/ポ1/豪1/チ1
 ジメトモルフ         殺菌   18      1.4 - 89   独9/仏5/伊2/墺1/南ア1 
 スピロキサミン    殺菌   1      3.7     独1
 テトラジホン         殺虫    1       Tr          仏1
 テブコナゾール       殺菌    4       Tr - 17     仏1/独2/チ1
 テブフェノジド       殺虫    3      4.1 - 5.6    独3
 テブフェンピラド     殺虫    1       Tr          仏1
 ピリメタニル         殺菌   26    1.3 - 233.8  仏9+1*/独7/墺6/伊2/豪1
 フェナリモル#        殺菌    1      5.7         独1
 フェンヘキサミド     殺菌   12       Tr - 450    独9/仏2/チ1
 フルジオキソニル     殺菌   10       <1 - 9      墺5/仏2/独1/伊1/チ1
 フルシラゾール#      殺菌    2       Tr          チ1/南ア1
 プロシミドン#        殺菌   11       <1 - 110    仏9/伊2
 ブロモプロピレート   殺虫    1       <1          仏1
 ベナラキシル         殺菌    2      <1 - 1.1    伊2
 ペンコナゾール       殺菌    1       Tr          ポ1
 ボスカリド           殺菌    7        2 - 21     独7
 メタラキシル         殺菌    3      2.9 - 4      独3
 メトキシフェノジド   殺虫    2        2 - 13     独2
                     
 仏:フランス、独:ドイツ、墺:オーストリア、豪:オーストラリア、ポ:ポルトガル、
 伊:イタリア、チ:チリ、南ア:南アフリカ、*:有機栽培

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作成:2008-07-26