残留農薬・食品汚染にもどる
t20904#08年の後半の国産農作物の残留基準違反#09-01
【関連記事】08年後半の輸入食品は記事t20805
08年8月から12月に報道や行政発表などで判明した国産農作物の残留基準違反を表にまとめました(08年7月までの前半は記事t20403参照)。
表 国産農作物の残留基準違反事例(08年8月〜08年12月)
判明月日 発表者 作物名 産地等 農薬名と検出値ppm(基準) 原因
08/08 秋田県 ミディトマト 鹿角市農家 ジクロシメット0.03(0.01) e
08/08 JA土佐あき シシトウ 北川村 フルトラニル0.05(0.01) b
09/02 福島県 モモ 県果樹研究所 イミノクタジン残留値不明 a2
09/11 JAとさかみ オオバ 香美市 ピリダフェンチオン0.04(0.03) d
10/03 山口県 チンゲンサイ 周南市 アセフェート10.9(5)、 a2
メタミドホス2.7(0.5)
10/16 JA名取岩沼 チンゲンサイ 名取市 メタアルデヒドNAC剤粉末付着 a
10/17 JA当麻 ミニトマト 北海道当麻町 ジクロシメット0.05(0.01) e
10/28 JA松本ハイランド セロリ 松本市 インドキサカルブ0.25(0.01) a
10/31 青森県 ミズナ 十和田市での フルバリネート0.586(0.01) c?
ハウス栽培 エンドスルファン1.29(0.5)
ワサビ菜 同上 フルバリネート0.196(0.01)と
基準以下のエンドスルファン0.411
11/07 エスアールエル社 プロポリス加工品 クマホス、フルバリネート e
ピペロニルブトキシド
11/08 めいきん生協 ホウレンソウ 尾張地方 プロチオホス2.6(0.01) a
11/22 大阪府 コマツナ 泉佐野市 ダイアジノン0.38(0.1) e
11/26 東京都 むかご 茨城県鉾田市 ピラクロホス0.34(0.05)と e
笈芻竢、事 EPN 0.03(0.01)
12/14 浜松市 ホウレンソウ 市内温室農家エトフェンプロックス12.3(2) a
ホウレンソウ 市内農家 クロチアニジン0.06(0.02) a
【原因の凡例】a:適用外使用 a1:県の防除基準誤記 a2:使用基準違反
b:近接からのドリフト又は流入 c:防除器具の洗浄不足 d:土壌残留 e:不明
【山口県のチンゲンサイの事例】
周南市大向地区の1農家が出荷したチンゲンサイにアセフェート10.9ppmとその代謝物であるメタミドホス2.7ppmの残留が周南保健所の収去検査で判明しました。
山口県は、喫食された場合、健康に影響を及ぼす可能性があるので、喫食しないように呼びかけました。通常、残留基準超えがあっても、毎日何百gもたべないと健康への影響はありませんとのコメントがつくのですが、このような注意喚起はいかに高濃度の残留であったかの証しです。
【めいきん生協のホウレンソウの事例】
めいきん生協(名古屋勤労市民生活協同組合)が販売したホウレンソウのケースでは、購入者から異臭がするとの訴えがあり、分析した結果、プロチオホスが検出されました。この剤は、分解生成物である2,4−ジクロロフェノールが原因で異臭がすることでよく知られています。(Q&AK参照)
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作成:2009-04-28