環境汚染にもどる


t24308#ゴミ施設の異臭被害と2件の水系汚染#11-11
★大分県 下筌ダム湖上流で泡発生
【参考サイト】
国土交通省九州地方整備局筑後川ダム統合管理事務所報道発表(9/07)
 8月7日、筑後川水系にある大分県日田市の下筌(しもうけ)ダム湖最上流部1.25haにわたり泡が発生しているとの住民からの通報がありました。
調査した国土交通省筑後川ダム統合管理事務所は、9月7日に分析結果を発表し、泡水には窒素分が多く、家畜の糞尿や肥料・農薬等の河川への流れ込みが考えられると報告しました。
 総窒素 12mg/L(H22年調査値:0.4)、アンモニア態窒素 6.5mg/L(同:0.029)、総リン0.36mg/L(同:0.02)、オルトリン酸態リン0.053mg/L(同:0.007)から、事務所は肥料・農薬類と推定していますが、農薬成分そのものの分析は行われておらず、原因ははっきりしません。また、何者かによる不法投棄の可能性もありますが、これについてもわからないとのことです。

★愛知県の河川で魚の大量死
 9月30日、愛知県の渥美半島先端にある田原市を流れる免々田川(めめだがわ)で、ウナギ、アユ、カワムツ等数千尾が死んでいるのが見つかりました。
県が当日、草薙橋付近で採取した河川水の分析調査によると下表の農薬が検出されました。
   農薬名         検出値    環境基準又は
                mg/L    指針値mg/L
   EPN           0.31       0.006
   イソキサチオン      0.098      0.008
   ジクロルボス        0.062       0.008
   ピリダリル          0.00039     なし
   クロラントラニリプロール 0.0050     なし
 上3種は有機リン系で、いずれも魚毒性はB類ですので、魚の死亡原因となったと思われます。
 地元農家が農薬の付着した器具の洗浄水を流したとの情報もあり、県は、再発防止のため、農家や造園業者等の農薬使用者に対して、関係機関と連携し、農薬の適正な使用や不用となった農薬の適正な処分に関する指導及び啓発を実施するとのことです。

★那須塩原市クリーンセンターで13人が目やのどの痛み
【参考サイト】
那須塩原クリーンセンターリサイクルセンター
 9月28日、栃木県那須塩原市クリーンセンターに搬入された不燃ゴミを分別中、異臭が発生し、作業員12人と現場に駆けつけた市職員1人が目とのどに痛み訴えるという事故が起こりました。そのうち、目の充血がひどい作業員3人が救急車で病院に搬送されたとのことです(この3人は、9月30日の病院で検査で、異常なし)。
 いままでにも事例の多いクロルピクリンではないかと、原因について、同センターに尋ねましたが、不燃ゴミ中のビン破損と思われるが、内容物は不明、農薬が原因かどうかわからないとの返事でした。農薬廃棄物の処理については、趣味の園芸や家庭菜園のものを除き、受け入れておらず、いままでに、このような事故はなかった。今後、ビンの中身を確認し、市の広報に処分方法を掲載するとの対策が示されました。

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作成:2012-01-24