環境汚染にもどる
t25108#農薬事件・事故〜殺虫剤や消毒殺菌剤による事故多発#12-07
★横浜市のファミレス火災
5月21日夕方、横浜市青葉区にあるファミリーレストラン「デニーズ田奈店」の調理室で、火災発生の報道がなされました。当初のNHKニュースでは、殺虫剤のスプレーに調理中の火が引火したと流れたため、2009年の熊本市のファミレス「ジョリーパスタ」で起こったスプレー式殺虫剤のガスによる爆発事故を思い出しました(記事t21408参照)。
今回の事故について、ファミレスチェーンの親会社セブン&アイ・フードシステムズと横浜市消防局に問い合わせたところ、原因は、殺虫剤ではなく、アルコール系消毒剤であることがわかりました。火気注意の商品の不適切な使用による火災で、物損のほか、従業員1人が火傷したそうです。
横浜市では、過去5年間に可燃性噴射剤を含むスプレー火災は40件発生しており、うち殺虫剤が11件ありましたが、アルコール系消毒剤による火災はありません。
当該店はは24時間営業を行っており、完全分煙室を宣伝していますが、日常的な衛生害虫対策や食品衛生上の薬剤処理がどのようになっているか気になるところです。
★名古屋市の学習塾異臭事故
6月22日夜、名古屋市名東区の学習塾「グリーン学園」で。異臭騒ぎがあり、小学生ら8人が病院に運ばれましたが、幸い、重症者はいませんでした。
名古屋在住の会員が事故発生状況を調べましたが、同市の環境薬務や食品衛生担当部署では、詳細はわからず、所管の名東保健所も情報を把握出来ておらず、結局、救急搬送を行った名東消防署から、塾に隣接する中華料理店で、くん煙タイプの殺虫剤が使用され、建物の隙間から塾に流入したのが原因らしいとの説明がなされました。
異臭の発生源がくん煙剤だということは、現場での臭気で判断したそうです。
このようなくん煙剤による異臭事件は、飲食店を含む雑居ビルでよく発生します。薬剤を安易に使う限り、止むことはありません(記事t16803、記事t21606参照)。
★相次ぐ塩素による被害
【関連記事】記事t16908b、記事t19907
【参考サイト】岐阜市:岐阜清流中プール排水による早田川の魚のへい死について
6月11日、宮崎県高岡町にある温泉施設「高岡温泉やすらぎの郷」で、温泉消毒に使用中の次亜塩素酸ソーダ液が近くの瓜田川に流入し、魚約300匹が死にました。
6月18日、岐阜市内の早田川で、オイカワ、ドジョウ、ヨシノボリなどの小魚約1000匹が死んでいるのがみつかりました。付近の阜岐清流中学校で、プール用の塩素自動投入機(トリクロロイソシアヌル酸使用)のバルブ操作ミスにより、高濃度の塩素含有排水が川に流入したのが原因でした。岐阜市では、3年連続で学校プールから早田川への塩素流出事故が起こっています。
7月6日には、岐阜県美濃加茂市の加茂野小学校でのプール消毒で使われた次亜塩素酸カリウムの高濃度排水が近くの川に流入し、約120匹の魚が死にました。
7月4日深夜、福岡市博多区にある果物加工会社「フレッシュシステム福岡センター竹下工場」の従業員10人がのどや眼の痛みを訴えました。同工場で、夕方、床掃除に使用した塩素系洗剤から、塩素ガスが発生したのが原因でした。
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作成:2012-11-27