環境汚染にもどる

t25904#農薬事件・事故〜野鳥毒殺、道路除草剤による水稲被害など#13-03
★野鳥農薬死〜埼玉県では80羽以上
【参考サイト】埼玉県報道発表:
12/11/2313/02/1413/03/05報道発表
       横浜市:13/02/08報道発表

 埼玉県では、昨年11月、伊奈町でカラス5羽不審死(3羽からシアノホス検出)、さいたま市でドバト8羽毒死(カーバメート系メソミルとジチオカーバメード系チウラムが全鳥から検出)が、発覚しました。
 県は、『@周辺住民に対し農薬の適正な保管・管理について周知徹底する
A地区周辺の農薬(毒物劇物取扱い)販売店に対し、農薬の適切な保管管理及び農薬使用者への適切な保管・管理についての周知徹底を依頼する
B県及びさいたま市で周辺のパトロールを強化する 』 で、対処しました。
 しかし、2月12日には、熊谷市で、ヒヨドリ15羽が死んでおり、検査した10羽すべてからメソミルが検出され、さらに、3月にはいってからは、1、2日に、草加市の2個所でスズメ計4羽が、3日に、さいたま市でヒヨドリ5羽とふじみ野市で、同じく39羽、4日にもふじみ野市で、ヒヨドリ11羽の死亡が報告され、いずれもメソミルが検出されました。
 埼玉県が@〜Bの指示をするだけで、野鳥死はおさまりません。メソミルは毒物指定がありますが、販売されている40%農薬製剤は劇物指定しかなく、もっと有効な取り締まり対策が必要です。
 野鳥については、横浜市でも、2月3日、泉区で、複数のカラスやハクセキレイが、7日にも、カラスが死んでいるのが見つかっています。カラス3羽の胃の内容物からは、有機リン系シアノホスが969〜3564ppm検出されたということです。
追記:横浜市では、4月30日にもカラスら20羽以上の死骸が見つかったが、
やはりシアノホスが検出されている。

★山形県 道路除草剤で水稲被害
 2月の読売新聞ネット版に、山形県酒田市の県道で、昨年7月に、除草剤散布された折り、水稲の被害がでたとの報道がありました。半年以上も前のことで、いまごろ、なぜ報道されたのか、不思議に思い、県に経緯を問い合わせました。
 7月19日、問題の県道には、約1.1kmにわたり、路肩部に除草剤ランドアップマックスロード(グリホサート)約1Lを県の職員がエンジン式噴霧機で、人力散布したということです。周辺は水田地帯で、8月28日に、稲枯れ被害の申し出があり、その後、農協への出荷が不可となったため、県は申し出のあった2件、0.01haの被害を認め、農家に補償金を支払いました。
 被害は、局所的であり、公表していなかったが、新聞記者の取材で照会があったとのことです。山形県では、県管理道路が約3,750kmあり、そのうち『機械等による草刈』が約1520km、『除草剤散布』が約1770kmあるとのことです。
 県の農薬危害防止運動では、一般的な注意はしていたものの、今後、農作物等への影響がでないよう、より、いっそう注意を払って、散布にあたると答えています。
 道路除草剤による農作物被害は、07年に青森県でもあり(
記事t19204参照)、昨年は滋賀県の近江鉄道沿線でも鉄道除草剤による被害(記事t25401.参照)がでました。安易な除草剤散布は止めるべきです。

★島根県 トラック荷台からバッサ落下
 2月28日、島根県益田市の鴨島大橋で、肥料と2種6本の農薬を輸送中のトラックから、農薬袋が落下、ヤシマバッサ乳剤50(劇物。BPMC50%含有)の1本が破損・漏洩し、付近の道路は約2時間、回収等のため、通行止めとなりました。 

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作成:2013-05-30