食品汚染・残留農薬にもどる
t29206#国内での7月から12月の残留基準違反と魚毒事件#15-12
*** 残留基準違反4事例 ***
★千葉県八街市
千葉県は、7月21日、八街市で生産されたコマツナの収去検査で、EPNが0.31、0.88ppm(一律基準0.01ppm)検出されたとして、回収命令を出しました。
★JA京都にのくに
【参考サイト】JA京都にのくに:Top Page
京都府:報道発表(8/09)
8月9日、京都府は、福知山市のJA京都にのくに夜久野営農経済センターが出荷したエダマメからチアクロプリドが0 . 0 4ppm(一律基準0.01ppm)検出されたとして、回収を命じました。
★JAおいらせ
【参考サイト】JAおいらせ:Top Pageと自主回収について(10/07)
青森県三沢市のJAおいらせは、10月7日、管内で生産されたシュンギクから、適用外の殺虫剤トルフェンピラド(主な商品名ハチハチ)が一律基準を超え、1.6ppm検出され、自主回収を実施しました。散布器具の洗浄不足が原因だということです。
★JA山口東
【参考サイト】JA山口東:Top Page、11/13お知らせ、11/19お知らせ 山口県:報道発表(11/13)
山口県では、JA山口東が営業する「グリーンパル高森」で販売されていたコマツナの収去検査(11月5日)で、ピレスロイド系殺虫剤エトフェンプロックス(主な商品名トレボン)が一律基準を超え、0.1ppm検出され、回収命令が出されました。これは、岩国市の1農家が生産したもので、同剤は使用されておらず、隣接のダイコン畑からの飛散によるとされました。
県は、10月にも同じ店舗で販売されたホウレンソウにエトフェンプロックスが0.05ppm検出されていたため、「グリーンパル高森」を4日間の営業停止処分に付しました。
★JAそうま
【参考サイト】JAそうま:Top Page、お知らせ(11/19)
福島県のJAそうまは、11月19日、太田集荷場から出荷されたシュンギクに一律基準を超えるビフェントリンが0.13ppm検出されたため、自主回収を実施しました。近隣の藪で発生した虫駆除のため散布した「テルスター水和剤」が飛散したとしていますが、詳細不明です。
*** 農薬による魚毒死2事例 ***
★浜松市では5種の農薬検出
【参考サイト】浜松市:報道発表(10/09)と調査地点図、検出農薬の毒性等
9月27日、浜松市北区三ヶ日町の釣橋川判ノ木橋付近で魚の斃死事件が発生しました。市の調査で、5地点の水質と死魚から表のような5種類の農薬が検出されました。多種類の農薬が同時にみつかった汚染の原因は不明だということです。
表 浜松市:魚毒事件での農薬分析調査結果
農薬名 主な商品名 用途 水質(mg/L) 死魚*(mg/kg)
MEP(フェニトロチオン) スミチオン 殺虫 0.0050 0.21
メチダチオン(DMTP) スプラサイド 殺虫 0.019 0.11
クレソキシムメチル ストロピー 殺菌 0.011 0.10
ボスカリド カンタス 殺菌 0.0024 -
ジウロン(DCMU) カーメックスD 除草 0.0068 -
*死魚は、アユ7匹、ウナギ1匹、小魚13匹を混合して分析
★松江市では不法投棄
【参考サイト】松江市:報道発表(12/02)、採取地点。第二報(12/02)、第三報(12/03)
12月1日、松江市西川津町で、異臭の通報があり、何者かが水路に農薬らしきものを投棄したことが目撃されました。投棄液体は道路側溝を流れ、市管理水路をとおって、朝酌川に流入したと思われ、市の水路では、12月2日までに、川魚60匹の死骸が確認されましたが、本流では、魚の斃死はみられませんでした。2日午前10-11時に採取された側溝、水路、河川の水質調査で、
ホルマリンその他の殺菌剤は検出されなかったとのことでした。
調べたところ、投棄されたのは水稲消毒用の殺菌剤で、容器ラベルからホルマリンを含む製剤であることがわかりました。この農薬は、1990年に登録失効しており、不法に投棄されたもので、不要になった農薬類の回収がきちんとおこなわれていないことが一因であると思われます。
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作成:2016-01-28