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t29607#斑点米カメムシは指定有害動植物のままだが、岩手県議会が農産物検査制度の見直しを求める意見書提出#16-04
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【参考サイト】農水省;植物防疫法施行規則の一部改正案についての意見・情報の募集についと
反農薬東京グループの意見及びパブコメ結果
岩手県:農産物検査制度の見直しを求める意見書(発議案第12号)
生き物共生農業を進める会:農水大臣宛て署名のお願い!
国民が食べる米の検査のために、水田に多くの殺虫剤が使用されています。是非、改めて下さい!
指定有害動植物;農林水産省令第三十一号(官報平成28年4月1日(号外第77号))
植物防疫法における指定有害動植物の見直しについてのパブコメ結果(5通10件)が、農水省から公表されました。「斑点米カメムシ類を指定から除く」という私たちの意見は受け容れられず、原案通り、4月1日官報で公示されました。
品質低下を重大な損害とすべきでないという意見には『品質低下により、重大な経済的被害が発生することは、植物防疫法の目的である農業生産の助長を阻害するものであり、「重大な損害」に当たる』と答え、指定有害動植物リストにあるものは、まず、耕種的、物理的、生物的防除対策など農薬による化学的防除以外の対策をとることを義務付けよとの意見には『生産者に対して適時適切な防除に取り組むことを求めており、特定の防除方法を強要するものではありません。』と、農薬散布について言を左右しました。
斑点米については、『実需者からは、着色粒は依然として消費者からのクレームの主な要因であり、流通段階での着色粒の除去には多額のコストがかかるため、生産段階での十分な対策が必要との意見があります。関係者間でも様々な意見があるところであり、引き続き、様々な関係者の御意見を伺うこととしております。』と、現状を無視したいつもの回答でした。
★岩手県議会の新たな意見書
私たちが2015年に実施した「都道府県へのアンケート調査」で、斑点米に関連し、岩手県だけが国に要望を出しているとし、『岩手県議会では平成16年12月に農産物検査制度の見直しを求める意見書を採択し、外観だけでなく、生産者・消費者の求める品質を重視したものにするなど、農産物検査制度の見直しが図られるよう国に要望しています。』とありました。(記事t28705)。
同県議会は、今年3月24日の2月定例会で、新たに、議員提案である「農産物検査制度の見直しを求める意見書」を採択し、 衆・参両議院議長、総理大臣、農水大臣、内閣官房長官、内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)宛に、提出されました。
斑点米カメムシ駆除の農薬散布やミツバチ被害については触れられていませんが、斑点米問題の解決策として、色彩選別機があげられていることは、心強いです。
**農産物検査制度の見直しを求める意見書**
(平成28年3月24日発議案第12号)
農産物検査法に基づく農産物検査について、生産・消費の実態を踏まえた見直しを図るよう
強く要望する。
理由 農産物検査法は、農産物の公正かつ円滑な取引とその品質の改善とを助長し、あわせ
て農家経済の発展と農産物消費の合理化とに寄与することを目的として、戦後の昭和26年に制
定され、生産者、消費者双方にとって重要な役割を担ってきた。
しかし、現在では、米の流通は自由化され、生産者から消費者への直送販売を始め、あらゆ
る形態で販売される時代となり、また、消費形態も家庭用は減少し、業務用が半数を超えてい
る。
一方、生産現場においては、収穫から乾燥調製まで機械化が進み、被害粒等が混入している
米であっても、進歩した選別機で取り除くことにより、1等米として仕上げて出荷されている
など、米の流通や生産の実態は時代とともに大きく変化している。 よって、国においては、
農産物検査法に基づく農産物検査について、生産・消費の実態を踏まえた見直しを図るよう強
く要望する。
上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
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作成:2016-05-27