男子厨房に入らず?


先日、テレビで男性の料理教室について放送していました。

「男子厨房に入らず」の世代の方が、現役引退後に「女房がいなくては何も出来ないのでは情けない・・・・・・」と料理教室に通い始め、お教室で習ったメニューを家で再現し、家族や近所の方に振る舞うというお話で、60代後半〜70代初めの男性が2人取り上げられていました。

お二人とも現役時代はバリバリの企業戦士で「男子厨房に入らず」を地でいっていた方。
ご自宅のキッチンで「炊き込みごはん」や「肉じゃが」を作られるのですが、心配そうな表情をした奥様がそっとキッチンをのぞき込んでらっしゃいます。

そのうち「見ていられないわぁ」といった感じで包丁を握り、野菜を切るのを手伝ったり、ご主人が切った野菜をもう一度小さく切り直したりしてらっしゃいました。
手を出されてもご主人は不機嫌になるでもなく「女房にはかなわないな〜」という表情で、お二人で仲良く作業を進められて、お料理が完成し、さぁ試食会です。

「今まで台所に入ったことがなかった人がこれでしょう。本当に驚きですよ」と嬉しそうにご近所の方に話される奥様。
「おじいちゃん、おいしいよ!」とのお孫さんの声に顔をほころばせるご主人。

最後に・・・・・・ご主人が席を外されたと思ったら、花束を持って戻ってらして、「今までありがとう。これからもよろしくお願いします」と奥様に向かって頭を下げられました。
「まぁ、ありがとう。こちらこそ、これからもよろしくお願いしますね」と奥様。
そして、「パパから花束をもらったのなんて、生まれてはじめてよ・・・」と娘さんに向かって言いながら、涙ぐんでらっしゃいます。

「あぁ、なんて素敵なご夫妻なんでしょう!」と思いながら、料理教室で男性クラスを担当していた当時のことを、走馬燈のように懐かしく思い出しました。
このお話は長くなりそうですので、また次の機会にさせていただきますね。

それにしても奥様に手を出されても、ご機嫌斜めになったり、怒ったりしない旦那様ってステキだわ☆

我が家の場合は・・・・・・
「野菜はこういうふうに切った方がいいわよ」「はじめに焼きつけてから、煮た方がおいしくできると思うわよ」とアドバイスしようものなら、「いちいちうるさいなぁ。ボクはボクのやり方でやっているんだから、君は黙っていてくれ!」とのお言葉が返ってきそうな雰囲気・・・・・・(^_^;)

そこで、彼がキッチンに立つときは私は助手に徹することにしています。
「船頭は2人要らず」ってところでしょうか?
イエイエ、家内平和のために(!?)、それだけこだわりのある男の料理!ってことにしておきましょう(笑)。

夫作のローストチキン。周囲のお野菜は助手さんがせっせと切って下ごしらえしました。彼は炒めたり、味つけなど、かっこよくて楽しいところのみを担当。
名付けて「おしいしいとこどり〜」(笑)


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