■生活習慣病 アルコール性肝炎
 

アルコール性肝炎

【お腹の静脈が浮き出てきた】


ふつうはすべすべしているお腹の、へそを中心にした周囲に静脈が少しふくれて見え、
それが放射状の絵模様になって見えることがあります。これは「メドゥーサの頭」と呼ば
れています。メドゥーサとはギリシア神話に出てくる髪の毛が蛇になっている怪物ですが、
腹壁に浮き出た静脈の怒張の模様が、この怪物の頭を連想させることからつけられた名前です。このメドゥーサの頭が見られれば、まず肝硬変が疑われます。

 肝硬変がすすむと肝臓の中を血液が流れにくくなるため、血液の一部は肝臓を迂回して
心臓にもどるコースをとります。この場合のコースとは、腹壁静脈、食道静脈、腸内静脈
などへ回るものです。メドゥーサの頭が現れた八が、よく下血 (肛門からの出血) したり、血を吐いたりするのは、迂回コースとして便われる食道静脈や腸内静脈が、腫れすぎて破れてしまうためです。 とくに、食道静脈の場合は、静脈痛ができてこれが破裂すると大量の出血をする危険があります。したがって、お腹の静脈がふくらんで浮き出てきたら、すぐに医師の診察を受けてください。


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