肝炎は、性質が相反する「湿」「熱」が結びついた「湿熱」が原因であるため、症状の現れ方も非常に複雑です。症状が激しかったり、どんどん悪化するような場合には、医師の診断が必要になります。
初期の肝炎では、湿と熱のうち、どちらの症状が強く現れているかというところがポイントになります。
湿熱が長い間からだの中に潜んでいると、だんだん熱を帯びてきて、からだが、ほてる・目が赤くなる・尿の色が濃くなる・のどが渇いて冷たいものを飲みたがるなど熱の症状が強くなります。頭痛や耳鳴り、乳房のしこりなどを伴う場合もあります。
このような時には、「加味逍遥散」で熱を取り除きながら、肝と脾の機能を助けるようにします。熱症状がとくに強い場合には、「茵ちん蒿湯」を用います。 |