●激烈な胸痛で急死のおそれもある
解離性大動脈瘤
大動脈が中層から裂ける病気。血管壁は三層になっていますが、大動脈の血管壁が中膜から裂けて内膜と中膜のあいだに血液が流れ込み、その血液が別の出口を見つけるまで裂けるものです。しばしば外膜まで裂けて大出血を起こし、急死します。
【原因】
動脈硬化の強い中年以降の男性に多発する。高血圧、
梅毒も誘因と考えられます。 |
【症状】
不自然な姿勢をとった時などに、激烈な痛みが
上腹部や上背部に起こり、やがて首、肩、腰、
足などに移動する。このように痛みが移る点が、
狭心症や心筋梗塞の発作と異なる。失神、けいれん、
手足のマヒ、血尿などが起こることもあります。 |
【対応】
救急車で心臓外科のある病院に運ぶ。多くの場合、大動脈破壊、心不全、ショックなどのため、数分から数日で死亡するが、軽症のため命をとりとめることもあります。
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【予防】
死亡率が高い病気なので、予防が大切。誘因となる病気を防ぐとともに、精神的ストレスや、興奮なども発作の危険をふやすので、ストレスの少ない生活を心がけましょう。
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