■生活習慣病  糖尿病検査

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 糖尿病の合併症で恐ろしいのは、直接命に関わる脳梗塞や心筋梗塞です。
脳梗塞の人の約半数の人に糖尿病がありますし、心筋梗塞の人の三分の一に糖尿病があります。
 脳梗塞や心筋梗塞は、脳や心臓に栄養を送っている動脈が動脈硬化を起こして、塞がってしまう結果起こるものです。糖尿病になると動脈硬化が進行しやすくなりますし、動脈硬化を起こすと、血管の内側が凸凹になって血栓(血管の中で血液が固まったもの)ができやすくなります。そして血栓が次第に大きくなってついには血流が止まって梗塞の状態になります。

C 大血管障害を調べる検査
頸動脈超音波検査
 動脈硬化の程度を頚動脈という太い血管を超音波検査でみることにより、
どの程度進展しているかを把握できます。
頭部MRI
CTスキャン
 無症状の小さな梗塞をみつけることがありますので、糖尿病・高脂血症・高血圧症のある患者さんは
40歳を過ぎたら脳ドックでこれらの検査をされるのをおすすめします。
心臓超音波検査
 心臓の筋肉の壁の動きをゐるのに優れており,虚血性心疾患の診断に適した検査の一つです。
  ※虚血性心疾患・・・心臓を養っている血管(冠血管)が狭くなったり(狭心症)、
               あるいは詰まったり(心筋梗塞)する状態
心電図
 虚血性心疾患をみつける、もっとも簡単な検査です。安静時に虚血性の変化があれば、
虚血性心疾患を疑います。しかし、安静時心電図が正常であっても、虚血性心疾患がない
とはいえません。安静時心電図が正常であっても発作が起こっていないときには心電図は
正常なことがしばしばみられるからです。
運動負荷心電図
 安静時に虚血性の変化がはっきりしないときに,階段の登り降りや動いているベルト
の上をあるくことで心臓に負担をかけて酸素の需要量を増やしてあげると虚血性の変化が
出やすくなります。そういった場合に行う検査です。
ホルター心電図
 カセットテープに24時間の心臓の動きを心電図として記録する方法です。
日常生活の中の心筋虚血の変化を捉えるのに優れています。
特に,糖尿病では神経障害がすすむと痛みに対する感覚が鈍くなって、
狭心症や心筋梗塞が起こっているのに気づかずに放っておいて生命に
関わることも少なくありません。あるいは突然死の原因になったりすることもあります。
そういったことを未然に防ぐことができます。
心臓カテーテル
冠動脈造影検査
 心臓を養っている血管まで管を入れてその血管が狭くなっているのか詰まっているのかを判定する検査です。
虚血性心疾患の確定診断ができます。この他にも,核医学検査などもあります。

 


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