和の美術めぐり 2005-2007
(2008-2010 は こちら)
2007年度 ベスト 3 今年は26回 和の美術めぐりをしました その中で印象深かったものをあげました |
2) 金比羅 書院の美展 3) 川崎小虎と東山魁夷展 |
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071130 五島美術館 |
芦屋釜の名品 |
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古い釜と言うと芦屋釜(福岡)か、天明釜(栃木)。 芦屋釜で現在重要文化財になっている8点のうち7点が展示されていました。 室町時代のお釜ばかり50点近く展示されていますが、所詮お釜なので地味です。 尾垂れのあるもの、字が書かれているもの、霰地、幾何学模様があったり、浜松模様だったり、円窓模様のあるもの、動物文、植物文など結構細かい模様で、鹿や午は、躍動感のあるものもありました。 鐶付は鬼面がほとんどですが、獅子、松笠、亀そして三角形のものもありました。また釜蓋のつまみも、鳥居、松笠など珍しいものがあり面白かったです。 さすが名品だけあって、それぞれの伝来も華やかでした。 傷んでいたり、羽落ちしたりするものもありましたが、全体的に室町時代のものとは思えないほど手入れが行き届いていると感心しました。 |
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071104 大倉集古館 |
富岡鉄斎 展 |
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泉屋博古館の帰り、ホテルオークラの集古館で「鉄斎展」をしていたのでそこへも足を伸ばしました。 鉄斎は南画を描く明治の文人画家。 絵も書も男性的でしかも独特のユーモア?皮肉の効いた独創性のある絵です。 長生きをされた画家で、80歳代の絵も力強く、ますますさびが効いてきます。 少し前に見た仙高ニチョット似ている気がしました。 ホテルオークラへ行く途中、スエーデン大使館の前を通ると、「ファッション・スエーデン」という看板があり、門が開放されていたので、中に入りました。 洋服の物産展?でしたが、普段は足を踏み入れないところなのでそれも興味で・・。 volvicの水をお土産にもらい、ちょっと得した気分になりました。
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071104 泉屋博古館 分館 |
児玉希望 展 |
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美術鑑賞が深まっている主人に誘われ、また今新しい六本木界隈ということで、出かけました。なるほど地下鉄南北線「六本木一丁目」駅改札口を出るとまるで別世界! モダンなビルの吹き抜けの谷間を4段ものエスカレーターで上っていくと、そこは外国大使館が沢山ある緑豊かで静かな通りに出ます。その一角にこの美術館があります。 わたしには児玉希望という画家は初めてで、あまり興味は湧かなかったのですが《何にでも好奇心を失ったらおしまいだよ》と常日頃主人が言うので「それもそうだ」と鑑賞しました。 日本画から出発したこの画家の作風は、油絵、新水墨画、水彩画と幅広くなり、題材も風景画から抽象画へと発展。、しかし風景画が得意のようです。 チラシにある《飛泉淙々》←は縦に長ーい絵で、迫力のある豪快な瀧の流れが上から下に描かれ、その迫力に感動しました。
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071102 東京国立博物館/資料館 TNM TOPPANミュージアムシアター |
国宝聖徳太子絵伝 |
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凸版印刷が開発した超高性能の映写装置と240インチの大画面スクリーンを使って「聖徳太子絵伝」をバーチャルリアルティで見られるのです。 今日が初日で、どんなものかと興味津々で見てきました。 30人ほどが入れるシアター。大画面に法隆寺の境内が映し出され、自分がそこを実際に歩いているようです。法隆寺には今はレプリカ(といっても江戸時代のもの)で壁一面に10枚のパネルで、聖徳太子の生涯が絵で表されています。そのパネルの前で鑑賞している臨場感が・・。 本物は東博《法隆寺館》にありますが、なにせ1000年近くも昔の絵なので、色が剥落、細かいところは見えません。 それをここでは、本当のものとレプリカを付き合わせて聖徳太子の逸話がナビゲーターの分かりやすい解説とともにリアルに見られました。 映像技術の発達で、美術館鑑賞もいろいろと幅が出てきたようです。
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071028 東京国立博物館 |
大徳川展 |
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空蝉の唐織り衣なにかせん あやも錦も君ありてこそ(和宮) |
徳川将軍家、尾張、水戸、紀伊の全徳川家の至宝展。鎧、刀、着物、調度品、絵画、書等、展示されていますが、私のお目当ては茶道具。 大名物茶入「初花」と「新田」。 「初花」は本当に姿が素晴らしく、足利義政公が「天下の春にさきがける初花のよう」と命名したそうです。無傷で伝わっていることが奇跡とも言われています。 「新田」は傷があリ、漆の修復があるそうですが気がつきませんでした。やや撫で肩で色も複雑な色。所持者の名前から新田と名が付いたそうですが、この新田という人物は不詳とのことです。 両方の茶入も信長→秀吉→家康と天下人とともに伝わっています。つまり天下人の方々が直接手で触って、愛おしんだものと思うと、現代の我々がそれをガラス越しに今見ているのが不思議な気がします。 「秋野」という茶入は小ぶりで明るい褐色の文琳形。 有名な茶杓「泪」はとても華奢な薄いつくりで蟻腰、どういう気持ちで利休がこれを削ったかと思うと・・・。織部が作った茶杓筒にはドキッとさせられます。まぎれもなく位牌。 他に香合、茶壷など大名物を沢山鑑賞することができました。 「空蝉の袈裟」が出ていtました。これは家茂が和宮にお土産として作らせた西陣織が遺品となってしまったもので、増上寺に奉納された時に和宮が付けた和歌(←)が心を打ちました。 |
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071018 仙台市博物館 |
京の優雅特別展 |
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呉服で老舗の「千總」主催の展覧会です。 京友禅の下絵、小袖、屏風、見本裂が沢山ありました。
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071018 宮城県美術館 |
日展100年 |
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東京で催されていた時に見過ごした、この展覧会を仙台で見ました。 文展→帝展→新文展→日展へと変化してきた日本の絵画、彫刻の100年を振り返えられる展覧会です。 時代とともに絵画・彫刻だけでなく工芸品部門・書が加わり総合的な美術に発展していきます。 東京で開催された時の展示品と多少違っていましたが、ゆったりと鑑賞することができました。 |
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071007 畠山記念館館 |
茶の湯の美ー利休から宗旦へ |
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今年は宗旦没後350年とのことです。平成2年には利休没後400年遠忌で、法要茶会に京都へ行ったことを思い出します。 利休、少庵、宗旦にちなんだ茶道具が展示されていました。 ←目玉の長次郎作「早船」は痛々しいほどつぎだらけです。茶色っぽい渋い赤で、正面にはこげ茶色の模様があり、形はとても良い茶碗です。 利休作の茶杓は無節のものと、やや下に節のあるもの、ゆがんだ形の中節の3本が出ていました。少庵の茶杓は真ん中に節のきっちりとしたものでした。 面白かったのは宗旦の《瓢箪達磨図自画賛》です。「瓢箪の達磨に成もどふりなり あしの葉にのるほどの身になれば」という歌があり、瓢箪を達磨に見立てたものです。 今回の展覧会で利休、少庵、宗旦それぞれの花押も確認できました。 利休の消息もいくつかあり、利休の筆体もちょっと分かりました。墨の濃い薄いが結構はっきりとしています。署名には宗易、休などと書かれていました。
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071005 松涛美術館 |
Great Ukiyo-e Masters 春信・歌麿・北斎・広重展 |
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浮世絵にはまっている主人に誘われてミネアポリス美術館秘蔵のコレクション展を見てきました。 今回の浮世絵は秘蔵されていただけあって色彩が鮮明できれいです。前に見たことがある絵もあったのですが、同じ絵で色がこうも違うのかと驚きました。 左は今回のミネアポリス美術館所蔵の春信「台子の夜雨」。右は千葉市美術館所蔵のもの。 その色の違いに注目してください。
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浮世絵の題材として、風景、役者絵もよいですが遊女などの美人画が華やかで楽しいです。 細かく見るといろいろな発見があります。 この画は及台子飾りの茶道具があり、良く見ると台子の梨地蒔絵も、釜のあられ模様や、風炉の火まで見えます。 和歌などが添えられている絵は読みたくなりますが、変体かなが難しく、主人に《お前は習字を習っているんだろ》と言われ私は身を小さくします。 素晴らしい日本画や浮世絵はいっとき、外国に沢山流出し、その里帰りの展が最近よくありますが、なんだか悲しい気持ちがします。でもそのおかげでいい状態が保たれたのかもしれません。 |
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仙鴻ZンガイSENGAI展 |
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仙高フ絵の面白さはシンプルで幼稚な?一筆書きのような絵と、ユーモアな示唆に富んだ賛。 禅宗のお坊さんなので、禅問答のような賛があり、主人と「こういう意味なのでは?」等と解釈をぶつけ合いながら回りました。 利休の姿も、賛には「茶の天下人」とはあるけれど、仙高フ筆にかかるとご覧のような好々爺に。まったく威厳がありません。 有名な《○△□》の軸の説明では宇宙を表しているとありましたが、私は四角い部屋で三角形の形に座禅を組んで、円い悟りの境地になるという《禅の精神》を表しているような感じがしました。仙高フこれに関しての説明がないので、見る人が自由に解釈してよいのです。 表紙に揚げた《一円相画賛》の"これくうて茶のめ”という賛も、○が悟りか?お饅頭か? 円相をお饅頭をもじっているのでは・・。 仙高ェ絵付けをした高取水指、自作の茶杓もありましたが、茶杓の銘は小舟、寿、明けぼの、たそがれ・・とわりと平凡なものでした。 思わずカタログを買ってしまうほど楽しい作品ばかりで、とても満足しました。 追記: 茶道の生徒さんから日経の記事を頂きました。《○□△》の解釈についてです。○は水、△は火、□は地を表す、あるいは○は禅宗、△は真言宗、四角は天台宗を表すとの解釈もあると書かれていました。 |
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070818 東京都現代美術館 |
ジブリの絵職人 男鹿和雄展 |
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宮崎駿といえばアニメを芸術にまでひきあげた方、この監督のアニメの素晴らしさは ストーリーもさることながら背景などの良さも一つの要因だと思います。 その背景を手がけたのが男鹿和雄。私には初めて耳にする名前です。 しかし、今回の展覧会でその絵の見事さが分かりました。たかが背景と思うなかれ、一枚一枚が リアルな表現。樹木、野原、建物、家の中の様子など本当に丁寧に描かれています。 描く工程のビデオも見ましたが、一枚描くのに正味11時間というから驚きます。ちなみに水彩画です。 トトロを折り紙で折るコーナーもあり挑戦。特別な折り紙で一人1枚もらえます。係りの方に教わりながら完成。背景に置いて写真を撮ることが出来るようになっていました。 今回の展覧会で驚いたことは観客の多さ。帰るころには、入場までの待ち時間が110分の表示がでていました。人気あるのですネ。 |
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070810 横須賀美術館 |
常設展と谷内六郎展 |
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今年4月に建てられ、そのデザインがユニークな横須賀美術館に行きました。 広大な観音崎公園の中の海に面したところにあり、潮風から作品を防御するため、建物全体をすっぽりとガラスで覆っています。大小の丸窓が点在し天井にもあります。その窓からは海が見え、行き交う船もみえ、建物全体が大型客船のようでもあります。 常設も大正から昭和にかけての有名な日本の画家の作品で充実しています。 また≪週刊新潮≫の表紙を永年飾った、子供世界を独特のタッチで描いた谷内六郎の美術館が、併設されています。 ひとつひとつ観ていくと本当に子供の心理、気持ちを丁寧に表現した作品ばかりで、その画に対する表紙の言葉もついていて面白いです。 この日は気温35度を越す猛暑日。それにもかかわらず新しい話題の美術館という事で、中年のおば様グループ、私たちのような夫婦、若いカップル、子供連れの家族、それに制服姿の中学生の集団等、いろいろな人が来ていました。 この美術館は 建物もさることながら、中味も良いので是非お勧めします。 |
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歌川広重「名所江戸百景」 |
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下記の展覧会場で同時に展示されていたので観ました。これだけまとまって広重の浮世絵が観られることもめったにないと思います。 各絵はどこから観た景色か分かっているそうです。絵の中にはいろいろなメッセージがあるとのこと。(「謎解き広重江戸百」 集英社新書) 広重の構図はすごいです。木をどーんと真ん中にすえて遠景を描いたり、馬の御尻をどアップで描いたり、羽子板が両側から、羽が真ん中に、そしてなにげなく門松も端っこに描かれていたり、・・・とにかく度肝を抜かれます。細かく観るととても面白いです。 北斎は天才と思っていましたが、今回広重も天才ということを確認しました。 ゴッホやモネが影響を受けたのも納得です。 |
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金刀比羅宮書院の美 |
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”この夏は上野の山へシュラシュシュシュ” の広告につられて行って来ました。 金刀比羅宮へはまだ行ったことはありませんがいろいろなお宝があり美の宝庫らしいです。 今回は襖画を中心に展示されていました。壁、柱、鴨居、敷居があり、襖がはめられていて、壮麗な書院を再現しています。 応挙作の虎の間(30畳)では三方ぐるりと16面の襖に、虎が8頭いろいろな姿で描かれています。水を呑んでいる親子のトラ、八方睨みのトラ、寝ているトラ、豹のような模様のトラ、ホワイトタイガーもいます。昔、この部屋に通された客人はさぞ驚いたことでしょう。 岸岱(がんたい)作の6枚襖「水辺柳樹白鷺図」もとても素晴らしかったです。 また、今回の目玉 若冲の「花丸図」襖も絢爛豪華、植物図鑑のように幾種類もの花の絵がきれいに整列しています。花の名前を主人と確認し合いましたが、分からないものも多く、後で売っているカタログを立ち読みして確認しました。 |
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所蔵作品展 |
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今回初めて知ったことですが、東京国立近代美術館(MOMAT)では、毎月第一日曜日は入館料が無料とのことです。 今までに何度か訪れているので、今日は音声ガイドを借りてガイド作品にポイントを絞って鑑賞しました。 ガイドを聞きながら1点1点細かく観ると、今まで気がつかなかったことや、こんな見方があるのか等いろいろなことが分かってきました。 山下新次郎『窓際』も夕方の柔らかい光の表現が見所、関根正二『三星』は、画家と姉、恋人が3人並んだ絵で三星とはオリオン座の真ん中の3つ並んだ星との事、徳岡神泉『蓮』には、蓮の葉に露がのっていて、亀もいることが分かりました。古賀春江の『海』も不思議な絵だと思っていましたが、今回のガイドでぼんやりと画家の訴えていることがわかりました。 音声ガイドをすべて聞いて回ると時間はかかりますが、ガイドを聞いた作品は印象に強く残ります。 |
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千代紙いろいろ展 |
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何かとても懐かしい気がする展覧会です。 現在も千代紙や、千代紙を張った箱、手帳等小物が売られています。ちょっと今の生活様式には合わないような気がして我が家にはありませんが。 子供の頃は千代紙は高級品でそれで何を作ったかは覚えていませんが大切にしていた記憶があります。 今回見た千代紙は幕末から明治にかけて木版から作られたもので、色も豊かな草花模様が多く、西洋にも多く流出されました。 写真の←図柄も虫食いの葉っぱがリアル。 いまや、千代紙は「用の美」でなく、アートです。 |
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肉筆浮世絵のすべて展 |
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この頃、浮世絵ブームなのかあちこちで浮世絵展を目にします。 浮世絵は版画というイメージがありますが、今回の展覧会は肉筆画。版画と肉筆画ではまったく違います。第一、絵の大きさが大きく、色も豊かで鮮やか、絵は繊細で以後の日本画につながるもの。 ほとんどが掛軸になっていて、その軸装がまたすてき。天、地、中廻しが刺繍がほどこされていたり、いろいろの生地でパッチワークのようになっていたり、かなや漢字の色紙模様になっていたりと、江戸時代の美の感覚の斬新さに感心しました。 また、浮世絵は題材が、遊郭、芝居が多いのでその人物達の着物の柄がおしゃれでファッショナブル。 江戸時代は文化が花開いた素晴らしい時代であったこと実感しました。 |
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蕗谷虹児展 |
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♪きんらんどんすの帯しめながら花嫁御寮はなぜ泣くのだろ・・・♪ 大正ロマンの挿絵画家、蕗谷虹児の展覧会です。私の母の時代の少女雑誌の挿絵画家として有名だったようで私には初めて聞く画家です。 上記の歌を作詞したのも虹児、詩人でもあったそうです。虹児の画は平面的なのですが、衣装の模様・柄など細かく、ファッショナブルです。きっと当時の女性たちは画のファッションに心躍らされたのではと思いました。 パリにも行った画家で、ビアズリーやミューシャの画をを髣髴させるものもありました。 隣に竹下夢路の美術館もありましたが、夢路の画がかすんでしまう感じ。 蕗谷虹児の画は、中原淳一につながれて行ったようです。 帰りには根津神社でツツジを楽しみました。 |
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動物絵画の100年展 |
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桜開花のよい気候につられて、また動物絵画というので府中まで行ってきました。 亀、龍、象の神性な動物から始まって魚類、鳥類、虎、猿、ラクダ、兎、犬、熊、鹿、猫などの絵が並んでいます。 「鶏」の若冲、「猿」の森狙仙、「猫」の国芳、「虎」の芦雪、「仔犬」の応挙・・・といわれているそう。 虎を実際に観たことがない人が描いているので虎もいろいろで面白かったです。
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都路 華香 展 |
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都路 華香(つじ かこう)は竹内栖鳳と同じ幸野楳嶺(こうの ばいれい)の門下生で明治末から大正にかけて活躍した画家で、なんと75年ぶりの回顧展です。 名前はあまり知られてはいませんが素晴らしい作品が年代順に展示されていてこの画家の画業を通覧できました。 正面を向いた鋭い嘴の鷲、枝を広げた楚々とした桜、単純な線で描かれた《喝》を入れている僧侶、墨の濃淡だけで書かれた松の月・・・皆大きな軸画です。 アメリカから里帰りをした屏風《緑波》は日本画離れをした作品、鹿が何匹も描かれた屏風も印象的。 絶筆の《黙雷禅師肖像》は、死が迫っている人が描いた画とは思われない鮮やかな色彩で、細かく法衣の模様がきちんと描かれているもので、絶筆とは思えないほど力のある作品でした。 |
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千住 博展 |
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フィラデルフィア「松風荘」の襖絵を千住博が描いたのを記念して、アメリカに持っていく前に日本で公開の展覧会です。 襖絵はシンプルに滝のみです。NHK《新日曜美術館》でこれを描く工程が紹介されました。襖を立てかけて茶色の地色に白い絵具を上から流してその流れの偶然の線を滝とするやり方です。 近くで見ると、滝というよりちょっとレースのカーテンのように感じるところもありましたが、下の滝しぶきがリアルに表現されており、その前に立つと静寂の中に滝のゴーという音が聞こえるようでした。 現代日本美術界で一番輝いている千住博らしい素晴らしい作品と思いました。 |
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七福神と干支の動物達展 |
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主人と西川口にあるこの美術館に行ってきました。河鍋暁斎は本当にユニークな面白い画家、絵師です。 幕末から明治にかけて、日本が大きく変わった時期に生きた人です。 とにかく発想が豊かでしかも絵がうまい、色彩も豊富でまさに錦絵、社会風刺も取り入れてそれが行き過ぎたためか牢獄に入ったこともあったそうな。 七福神の持物も勉強になりました。 こじんまりとした美術館で観客は私たち2人だけ、紅茶まで出していただき、ビデオもゆっくりと見て、暁斎をしっかり勉強できました。
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館蔵 茶道具取り合わせ展 |
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五島美術館の庭園内に茶室があります。その茶室の床を原寸大にしつらえて館蔵のお道具を飾ってありました。美術品としてガラスケースから見るのでなく実際に茶室で使われると どういう風になるかを見るという企画のようです。 広間には堂々と力強い虎関師錬の「松関」のお軸が、それに高さ33cmの大振りの青磁鳳凰耳付花入が、香合は呉須赤絵。 小間は乾山の「雪松図に、赤絵金襴花入、小さな祥瑞宝珠香合。 もちろん夫々にお釜・水指・茶入・茶杓・茶碗・建水など新春らしくおめでたい取り合わせで横に並んでいます。 面白い企画とは思いましたが、所詮ガラスケース内には変わりないのでちょっと期待はずれ。(学芸員の努力は感じられましたが) この他に、茶室起絵図というものをはじめて見ました。立体的設計図とでも言うのか、コンパクトに畳めるものです。 |
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石山寺と紫式部展 |
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石山寺は”花の寺”とも言われて、四季折々美しい花が楽しめるそうです。 また紫式部がこの寺で琵琶湖に映る月の眺めて《源氏物語》の構想を練ったと伝えられています。そこでこの寺には紫式部にまつわる絵画、屏風、工芸品があるのです。 《源氏物語》を題材にした金を沢山使った、雅できらびやかな大和絵を沢山見てきました。細かいところまで、例えば人物も絵の中では5cmほどなのですが着物の柄・画中の襖絵・几帳の模様・植物等 丁寧に、きちんと描かれており、これらの画を描いた土佐派の絵師の技量は大したものです。 お姫さま的に描かれている紫式部ですが、大きい肖像画・・大分古いので色や字があせていましたが、それがいかにもリアルな式部らしいと感じました。 |
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浮世絵名品展ーギメ東洋美術館蔵 |
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明治神宮初詣で混雑する原宿で降りて太田記念美術館に行きました。 フランスのギメ東洋美術館から里帰りした浮世絵が展示されているのです。目玉は北斎の「龍」と「虎」の絵が、100年ぶりに出会い、並んで掛けられるというものです。 「虎」は当美術館蔵。並んで懸けられているとほえている虎の目線の先に龍があるということがよく分かります。軸装も同じで対幅のものだったのです。 後、写楽の役者大首絵、春信の美人画、春英の相撲絵など沢山あります。写楽の女形の顔のなかに歌手の天童好美の顔に似たものがあり思わず笑ってしまいました。 浮世絵展なので観覧者の中に外人も結構いました。主人は単眼鏡まで持って細かく観ていましたが、カタログを買って帰り、家で見ると、実物よりはっきりと細かい部分が分かりました。 |
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川崎小虎と東山魁夷 |
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川崎小虎の絵をまとまって見ることができました。 ギトギトの大和絵ではなくて淡い色調、ホンワカとした上品な大和絵。《囲碁》という画は特に気に入りました。お姫さまが2人囲碁を楽しんでいます。碁盤、碁器、手あぶりの蒔絵がリアルに描かれています。 大和絵風な物から徐々に洋画的な主題に取り組むようになります。静物、動物、鳥、人物そしてビックリしたのは自転車。その中では《小梨の花》《ひよこ》《犬》などがよかったです。 川崎小虎の女婿である東山魁夷の画は今までにいろいろ見ていますが静謐な風景画。 穏やかな日本画を楽しみました。 |
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旅ゆけばー画家たちの旅と風景ー |
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美術散歩を趣味にしている主人に誘われて練馬まで行きました。 最初の部屋は、麻田鷹司、奥田元宋、小野具定の大きな、迫力のある画がドーンとあります。小野具定「冬ざれ」の海はいかにも厳寒の荒々しい海で波の白、海水の深い藍色が印象的。 写真の画は、小品ながら水彩なのに雪が実に上手く描かれた富士山。沢部清五郎と言う初めて聞く画家・・・1909年に描かれたものです。 風景画とその実際の風景の写真のファイルも置いてあります。 絵葉書のようなものから、個性を出したものまで、風景画を堪能しました。 |
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現代日本画名作展 文化勲章受賞作家を中心に |
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八王子市制90周年記念の展覧会。 北澤美術館所蔵の現代日本画が60作ほど展示されていました。 文化勲章受賞した作家達だけあって、東山魁夷、杉山寧、小倉遊亀、などそうそうたる作家の素晴らしい作品があり、とても楽しめました。 中でも私が気に入ったのは山口華楊の「青柿」「秋晴れ」で、どちらも黒猫が描かれていて、思わず絵葉書を買ってしまいました。ちょっと、菱田春草の「黒き猫」を彷彿させるものでした。 あと、今回初めて知った画家ですが、私と同じ年の小山茂の「椎の実」「蜻蛉」の細密画が小品ながら素晴らしかったです。 |
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山本丘人展 |
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1900年生まれの山本丘人の展覧会があるというので主人と久し振りにドライブで平塚まで行きました。 20歳に描いたという《婦人坐像》が最初に展示されています。初期は穏やかな婦人の画が多いのですが、徐々に自然の風景画になって行き、しかも雄大な荒々しく力強い丘人の個性が出てきます。 ポスターの《北涛》は北海の波が荒々しい岩に打ち砕けるもので、しぶきまで四角く描かれています。 晩年になるとまた穏やかな日本画に回帰し、なぜか後ろ向きの女性の画が何枚かあります。心象風景を追い求め詩情豊な絵に移行。 丘人の初期から晩年までの作品を一覧でき、画風の変化が良く分かりました。 |
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竹内栖鳳と弟子たち |
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重要文化財、竹内栖鳳の「斑猫」が展示されているというので行ってきました。 この画は本では見ていたのですが、実物を見たいと前から思っていましたのでようやく見られ感激しました。結構大きな画でした。 こちらをちょっと警戒心を持って見つめている翡翠色の目、背中のトラ模様の毛の柔らかさ、猫らしいポーズ、尻尾と大きく張り出した右足でバランスを取っている姿・・・本当に素晴らしいです。水彩画かと思われるほど新しい感覚の日本画です。猫だけというのがまたいいのです。 この猫、もともと八百屋さんの飼い猫だったのを栖鳳が気に入って、自分の画と交換してもらったものだそうです。栖鳳は画材としてもらったので、この画を描いた後の猫の運命は行方知らずのよう。チョット可愛そうですが、こんなにきれいに描いてもらって画が残っているのですから幸せな猫ともいえますね。 栖鳳の弟子には上村松園、土田麦僊、村上華岳、橋本関雪などそうそうたる画家が育っています。 上村松園の「蛍」、村上華岳の「裸婦図」などもあり、楽しめました。 |
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赤と黒の芸術・楽茶碗 |
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1998年「楽茶碗400年ー伝統と創造」展が東京サントリー美術館で行われました。それ以来の楽茶碗の展覧会です。そのときのカタログを見ると、今回の展示品とかなり重なっていました。 今回は長次郎の茶碗が数多く出品されていました。黒はつやのない渋い鉄サビ色、赤も茶色っぽくつやはありません。見込みも茶渋?かでサビいろです。 井戸茶碗のように見立てのものでなく、利休の侘び茶にかなった形で作られたので、手におさまりのよい又、点てやすい形です。手びねりで口辺りや胴に温かみがあります。鑑賞美とは違う、用の美とでも言うのでしょうか、不思議な存在感があります。 代々の方が自分の個性を出した作品を作られています。 つやのある楽となるのは三代道入あたりからです。へギメをいれたり、白泥で模様をつけたり、印を模様に使ったり、古楽に回帰したもの、緑色を模様に入れたり、それぞれの代の方の苦労が感じられます。島台ができたのは七代長入の時です。 楽は代々それぞれの印が決まっており、それで作者が特定できます。又、茶碗には大体銘があり、これも特定するのに大きな役割を果たしていると思います。 当代の方の焼貫き茶碗はいかにもごつくて重そうで用の美というより鑑賞の美を狙った作品のように思えました。 |
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中島千波の世界展 |
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中島千波は今年還暦を迎え,それを記念しての展覧会 《桜の千波》といわれるように、桜の屏風絵がドドーンと4,5隻あり、その中で私は薄墨桜が好みです。他のはあまりにも色が鮮やか過ぎ、これが春、桜の時期に展示されたら食傷してしまいそうな感さえするものでした。
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桜の次は杜若、ボタン等の屏風。花丈が長く、花が大きく色も鮮やかで主張しています。光琳・抱一時代のものとはまったく違い、現代的なビルに飾るのにはぴったりで、やはりニーズがそういう屏風となったのではないかと思いました。花はちょっとオキーフを連想させるほど大きいものです。 花シリーズから人シリーズ屏風になります。これも黒い背景に人物(女)が大胆にいろいろな姿勢で描かれていて、しかもそれが部屋を取り巻くように何隻あり、真ん中の椅子に座るとチョット不思議な世界になります。 |
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風神雷神図屏風 |
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俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一の風神雷神図屏風絵が一堂に展示されています。 江戸初期に描かれた俵屋宗達のは京都の建仁寺にあり国宝です。 約100年後に光琳が模写しています。これは東京国立博物館にあり、重要文化財です。 幕末には琳派を再興した酒井抱一が再び模写をしました。 三者三様です。図案・構成は同じですが、細かい部分、色が違っていてその違っているところの三人の考察もされていました。 私はやはり宗達のものが色はあせていますが気に入りました。抱一のものは新しいためか、色彩も鮮やかでアニメのようです。 |
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花鳥ー若冲を中心に(第5期) |
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いよいよ今期が最終期です。 今回わたしが気に入ったのは左写真の《群魚図》。タコが何といっても目立ちます。そして足の先には小さな子タコが必死に吸い付いています。 華やかで細密な白い孔雀や鶏の絵も出ていました。 若冲以外では、応挙の《牡丹孔雀図》もよかったです。 孔雀は絵師の格好の題材だったようで、いろいろな人が描いています。鳥の王様? |
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鏑木清方と烏合会 |
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「鎌倉大谷美術館にデュフィーの画を観に行きたい」という主人に付き合って、鎌倉に行き、その帰りここに立ち寄りました。 清方の邸宅であったところが美術館になっており、広い和室のアトリエもあり、展示室は1室、しかしロビーが広く図録をゆっくり閲覧できる場所もあります。 邸宅だったところを開放しての美術館は、作家が実際に住んで居たところなので、「こういう環境で絵筆を取っていたのだ」と親近感がもてますし、よそのお宅に訪問する感覚で私は好きです。 「金色夜叉」「深紗大王」などのポスター原画と、日本画の典型的美人画、「朝涼」などが展示されていました。優しい色使い、繊細な描写、丁寧な仕上げで安らぐ絵です。 帰りに、わたしが昔住んでいた雪ノ下辺りを散策、大仏次郎宅前も歩き、鎌倉には文化人が多いことを思い出しました。
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花鳥ー若冲を中心に(第4期) |
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花鳥展も今回は第4期。 写真の「群鶏図」は13匹の鶏が画面の中でひしめき合っている。黒・赤・白・茶の4色ですっきりと、生き生きとした姿となっている。正面を向いている鶏の顔がユーモラス。 このほか、「池辺群虫図」には蛙、イモリ、クワガタ、蜘蛛、カマキリなど何十種類もの虫が描かれている。 また「貝甲図」では、いろいろな貝が画面いっぱいに図鑑のように描かれている。子供の頃 鎌倉の海岸で見かけた貝殻を思い出し懐かしくなる。 とにかく若冲という人は細密に写実的に画面いっぱいに描きこみそのエネルギーに感服。 油彩ではこのような表現はできないであろう。日本画だからこそこんなにも細かくリアルに表現できるのだと思った。 |
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プライスコレクションー若冲と江戸絵画 |
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アメリカのプライス氏の日本美術コレクッション展。 明治時代や戦後に日本美術が流出されたことはボストン美術館展やバークコレクション等で知っていたが、このプライス氏なる人物、何と1960年頃からどんどん収集を始めたらしい。その頃まで、若冲や芦雪などは日本人の間ではあまり注目されていなかったそうだ。それをいいことにどんどんと買い込んだらしい。 とにかく、芦雪はびっくりするほど面白いユニークな絵画を描いている。発想、構図、題材等「コレが日本画?」と驚かされる。 また左の写真は若冲の「鳥獣花木図屏風」だが、よくよく見ると桝目画といって、タイル画のよう。コレは実際に見てみないと凄さが分からない。若冲の鶴や植物や鳥の絵とまったく趣が違う。 ほかに、酒井抱一、鈴木其一などの素晴らしいものが目白押し。 このような素晴らしい日本絵画、屏風などが外国にいってしまっているとは淋しい限り。 この展覧会ではまた照明を変化させることで、絵画の模様や、色が変わるという実験的なこともしていて、必見の展覧会。
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出光美術館名品展T 開館40周年記念 |
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収蔵品から代表作を選んでの展示です。 興味のある茶道具も何点か出ていました。唐物肩衝茶入、毛利井戸茶碗、珠光青磁茶碗、古染付葡萄棚水指、交趾亀香合などです。 中国陶磁も時代順に展示されており、先日「思いつくまま」で書いたように ちょっと勉強をした後だけにとても流れがよく分かりました。やはり、予備知識があるのと、ないのでは違います。
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大絵巻展 |
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約50本もの絵巻物がunrolledで観られると言うので、大阪からの帰り京都に立ち寄りました。 開館時間前に着いたというのに長蛇の列。中に入るとまた列になっていて、それでもはじめの方はしっかりと見ていましたがこれでは何時間もかかりそうなので、途中少し飛ばして、目玉の絵巻を見るところに行列しました。 《鳥獣戯画》,《信貴山縁起》など、unrolledの状態で観られます。 今回、《鳥獣戯画》の中に草花も綺麗に描かれていて、猫がいることに初めて気がつきました。この絵は何回見ても感心してしまいます。鳥羽僧正作(?)といわれていますが、この人物、北斎と並ぶくらいの天才と思います。 《病草紙》《紫式部日記》《法然上人絵伝》《華厳宗祖師絵伝》等、もよかったです。 詞書があるものがあり、現代の漫画の原型を感じさせるものがあり、この時代からそういう発想が日本にあったと思うと、宮崎駿等の優れたアニメ映画も生まれるべきして生まれたのかしらとも思ってしまいました。
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牡丹ー花咲く東洋のやきもの |
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安宅コレクションの韓国、中国の陶磁器が時代順に展示されており、陶磁器の歴史がよく分かりました。 緑釉、青磁、加彩、三彩、白磁、青花(染付け)、五彩という具合に変化していきます。 昔は宝相華といった架空の華が模様になっていましたが、次第に牡丹等の現実の華が模様となります。その模様のある陶磁器が企画展として展示されていました。 写真の《色絵牡丹八角壷》は17世紀の有田焼、口のところが何となくゆがんでいますが華麗で見事な大きな壷でした。 幸い《木の葉天目》茶碗もありました。12世紀吉州窯のもので薄造りでとても小ぶりのものです。葉を使って葉脈を残して焼く技法はいまだに分からないようです。黄褐色の葉が少し盛り上がっているよう感じました。 韓国の外交官であった李秉昌の韓国中国の陶磁器コレクションも皆上質なものばかりで見応えがありました。
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京の名工 永楽保全・和全 |
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保全は千家十職の土風炉師、西村善五郎家10代の養子となり11代継ぎました。 しかし、陶芸、画、和歌、書の才能が素晴らしく、紀州徳川家より、”永楽”の印章を拝領。それ以後、風炉、灰器だけでなく、茶碗等一般陶器を作るようになりました。 当時、京都では中国磁器の写しが盛んな頃でした。 そこで保全は、金襴手、祥瑞、染付け、交趾、仁清風、赤絵など、多岐にわたって作品を作りました。染付けと金襴手を組み合わせたものもあります。何しろ、画も優れていたので祥瑞写しなどは素晴らしいものです。1人の人がこのようにいろいろな種類の焼物を作ったと言うのが不思議なほどです。 息子の12代和全も、このような京焼のいろいろな技法を定着させるとともに、布目手等、新しい技法も試みました。 とにかく、華やかで緻密、技巧の素晴らしさを楽しみました。
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花鳥ー若冲を中心に(第2期) |
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ゴールデンウィークに皇居三の丸尚蔵館に若冲の画を観にいきました。 余白なしに画をびっしりと描き込んであり、鶴や鶏の羽や、とさかなど色彩豊かに 本当に細かくリアルに描かれています。 構図もダイナミックで奇抜です。若冲の「動植綵絵」は全部で30点あり、これを5期にわたって公開しています。 帰り、二の丸公園を散策。つつじが色鮮やかにさいていました。 池もあり、花菖蒲もこれから咲くようで、シャガ、エビネなども群生して咲いていました。各県の木も植えられており、広い公園で青空の下素敵な散歩を楽しみました。
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燕子花図と藤花図 |
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根津美術館が改築のため長期休館になるので、館蔵の屏風絵が一挙に展示されています。 光琳の「燕子花図」は、去年秋にも見ましたが、応挙の「藤花図」は初めて見ました。このふたつは対照的な感じで素晴らしいものでした。 どちらも一種類の植物の図が六曲2双の屏風に堂々とひろがっています。 「燕子花」は金色の背景に緑と青の2色で、花の群生を上下に空間をとって流れるようにバランスをとり描かれています。花や、葉は近くで見ると写実的とはいえませんが、離れてみると写実的なのです。 「藤花」のほうは、その枝の線の描写に驚かされます。つる性の植物の枝の面白さが筆の技で見事に表されています。藤の花や葉はとても写実的に繊細に描かれており、色も複雑です。左の屏風の藤は左から右にながれ、右の屏風の藤は下から上に、そして左のほうに枝をのばしています。 ぱっと見た感じは光琳のほうが派手で目立ちますが、応挙のは見れば見るほど、その構図のよさ、、写実性、技術のすばらしさが発見できます。 根津美術館の庭園では 藤がちょうど花を開き始めており、今しがた見た応挙の絵の余韻のようでした。
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平福穂庵・百穂展 |
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桜にはまだ早い4月半ば、角館を訪れました。 佐竹藩の城下町角館、両側に黒板塀が連なる格調高い武家屋敷が並び、道幅も広く、屋敷の入り口には樹齢何百年ものしだれ桜が植えられています。 桜の時期には大勢の観光客でにぎわうのですが、少し早い時期なのでおちついた静かな散策を楽しみました。 武家屋敷通りの端に この美術館があります。春をテーマにした平福親子の日本画が展示されています。 父のほうは中国風の山水画が多い中、「琴棋書画」は楽しい画でした。 百穂のほうは墨絵から始まって風景、植物、鳥など純粋の日本画。 掛け軸で、うっすらと墨絵が描かれている上に和歌(下記)を書いたものがありましたが、このような形式をはじめてみたのでなかなかよいと思いました。 ”ひとときに芽ぶきたち匂ふみちのくの あかるき春にあひにけるかも”
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山口蓬春と多彩な芸能の世界展 |
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”春の海 ひねもすのたりのたりかな” と感じるほど穏やかな日に逗子へ行った。 バスから見る海は穏やかで、葉山マリーナにはヨットが沢山停泊して、遠くに江ノ島が見える。県立近代美術館葉山に行った帰り、ここに立ち寄った。 記念館なので、作品は思ったほど展示されていない。季節の花の画、お雛様の絵などのほか、いろいろな劇場の緞帳の下絵がみられた。 アトリエから見る庭の景色が美しい。ミモザの大木には黄色の花が見事に咲きそろい圧巻。 ビデオ「山口蓬春の作品の歩み」を見せていただき、お茶まで出していただいた。 ビデオの画を見ると、洋画から日本画に転向した作家だけあって、色のグラデュエーションが日本画っぽくなく深みがある。「蓬春モダニズム」といわれるのがうなずける。果物鉢、花瓶が染付けであったり、赤絵であったり伊万里であったりで、細密な模様が何とも美しく描かれていた。
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よみがえる源氏物語絵巻 |
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源氏物語絵巻絵は国宝になっているものの、退色はなはだしく、人物や衣装の柄、背景などまったくボケています。 それが NHKのハイビジョン映像技術を駆使して復元され、その19図が展示されていました。 鮮やかな色彩で、着物の柄、表情、調度品、庭の草花等が生き生きとよみがえっています。派手すぎる感もありますが、オリジナルに忠実に顔料も科学的に分析して使っているので、きっと初めはこのようなきらびやかな、色彩豊かな絵巻物語だったのでしょう。物語の内容もこれではっきりとうかがい知ることができるようになりました。 昭和33年に、桜井清香がやはり復元模写をしていて、今回も並べて展示されていました。この模写は科学的分析をしてのものでなく原本の観察と、大和絵の手法で描かれた物。しかしこれも色彩は鮮やか過ぎずとてもいいのです。 とにかく、模写という大変な作業をされた画家に敬意を表します。
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060211 東京都美術館 |
ニューヨーク・バーク・コレクション |
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メアリー・バーク夫人が収集した日本美術のコレクションの里帰り展。縄文土器から、江戸時代までの絵画、書、仏像、陶磁器、漆工などメアリーの素晴らしい審美眼が分かるものです。 快慶の不動明王と地蔵菩薩は高さが70センチ程で素敵でした。居間に飾っておくもにもちょうど良い・・・サイズ? 山水画、花鳥画など、軸仕立てであったり、屏風であったりいろいろです。山水画は今まで色彩も墨一色でつまらないと思っていましたが、細かく観ると、馬に乗った人や、建物の中で何かしているひとがいたり、川には舟が・・というようにストーリー性があり面白い事がわかりました。それに比べて、花鳥画は華麗で装飾的であるだけのような気がしました。 又表装の裂地も渋く模様がそれぞれ素晴らしく、一文字と風体が同じ裂ということも確認しました。 一番すごいと思った画は曽我蕭白の「石橋図」。断崖絶壁を何十匹もの獅子が高い石橋を目指して登っている図です。途中で深い谷底に落ちていく獅子の子もいます。親獅子が悲しげな顔をしています。 桃山時代の水指、瀬戸黒茶碗、茶入、大皿などもあり、ニューヨークのバーク美術館には茶室もあるようです。
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古今和歌集1100年祭 歌仙の饗宴 |
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平安時代の名だたる和歌の達人を歌仙といい、藤原公任が36人撰んだのが三十六歌仙。そのうち女性は小野小町、小大君、斎宮女御、中務、伊勢の5人。 三十六歌仙全員の似絵と、和歌を描いた巻物で一番古いのが「佐竹本三十六歌仙絵」。2巻の巻物であったのが、大正時代に断切されてしまいばらばらになりました。今回はそのうちから7点展示されていました。掛け軸仕立てになっています。表装も華やかで重厚な感じでした。 人物だけが書かれているものが多い中、斎宮女御は、身分が高い人なので畳の上にいて、几帳に隠れるようにしています。手前には硯が置かれ、後ろの衝立も華やか。そして添えられた和歌は、"琴の音に峯の松風かよふらし いづれの緒よりしらべそめけむ” この他、関戸本古今集切、高野切など、うっとりするような《かな文字》の世界も楽しめ、平安王朝の優雅な雰囲気を満喫しました。
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書の至宝ー日本と中国 |
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4世紀の王羲之(おうぎし)はじめ中国の有名な作家の書がまとまって見られるというので出かけました。 もちろん王羲之の肉筆はなく、特別な方法による写しである。「蘭亭序」「十七帖」など、書道で手本として勉強しているのでとてもなじみやすく楷、行、草のうち特に楷書が優れているようです。 日本人としては小野道風の書がのびのびとしていて、太い細い濃い薄いが上手くバランスがとれ惚れ惚れします。かなも素敵で、私は道風が日本で1番の書家と思います。古今和歌集、和漢朗詠集の繊細な文字はまさにアート。一字一字読めなくても絵のように鑑賞しました。一休さんの軸は勢いのある太くかすれた字がなんとも味があります。寛永の三筆になると紙に絵が入ったりしてきます。 書は地味な展覧会ですが、今回は優品揃いで 雪が降った翌日にもかかわらず結構混んでいました。重たーいカタログ(2kg)を買って、家で復習するのを楽しみに帰りました。
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葛飾北斎ー富嶽三十六景展 |
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「神奈川沖浪裏」の力強い波の絵に始まって三十六景がすべて展示されています。そしておまけの十景が加わって計四十六景という豪華版。ゆっくりと一つ一つ丁寧に楽しみながら観ました。 左図は「凱風快晴」の赤冨士。 北斎の絵は、大胆な構図、細かい描写、生き生きとした人々の様子、速さまで感じる馬の姿など本当に素晴らしく、色調も落ちついていて若草色がきれいでした。版画は刷り方によって色調が変わりますが、今日のは、どれも素敵な色合いでした。 最後の四十六番目の絵は「諸人登山」という題で遠景の富士山でなく富士山に登山している絵です。 「ライフ」誌のアンケートでこの1000年でもっとも偉大な業績を残した世界の100人に、日本人としてただ一人選ばれた北斎はやはり天才だと実感しました。
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"国宝燕子花図:
光琳元禄の偉才" |
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4年半の修復を終えた記念特別展で、会期終了間近かに駆け込みました。 光琳の屏風絵、絵巻物、画幅、工芸品が各地の美術館から集められて展示されており、どれも華やかで、装飾的でとても見応えのあるものでした。 昨年MOA美術館で「紅白梅図」屏風を観にいきましたが、それと並ぶ光琳の代表作の「燕子花図」は、六曲一双の見事な屏風です。 燕子花の配置がなんともバランスよく、燕子花だけ描かれていて、色も金地に群青と、緑青のほぼ2色というシンプルさ。花や葉っぱには、筋や、葉脈などはなく、色の濃い薄いで変化をつけています。近くで見るとべたっとした感じですが離れてみると群生している様子がきれいに見えます。 昨年は”Rimpa展”があり、光琳ブームでいろいろ光琳の画を観ましたが、今回はまとめて沢山見られ大満足でした。
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"美の伝統 三井家伝世の名宝” |
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新しく開館した三井記念美術館に行ってきました。 三井記念美術館はモダンな中に和風を感じる美術館で、「開館記念特別展」ということで結構にぎわっていました。 そのうちの国宝「志野茶碗 銘卯花墻」は今までに何回か見ていましたが、新しい環境に移って、すこし華やいで見えました。美術品毎に専用のケースに入れての展示なので、前後左右360度から見られます。
一つ一つがケースに入っての展示なので、展示品の数は意外に少ないようでした。 しかしゆっくりとじっくりと鑑賞できたのでよかったと思います。 絵画、書、能面、切手なども展示されていたのですが、ここでは、茶道具を中心に感想を述べました。 東京都美術館で「プーシキン美術館展」を楽しんだ後、三井記念美術館に行き、その後三越で「再興院展90年の歩み展」を観たので、1日3本立ての強行軍でした。
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c 2005 宗恒茶道教室