ダイオキシンにもどる
t10202#やっぱり企業秘密優先の荏原製作所#00-05
 荏原製作所藤沢工場でのダイオキシン垂れ流しの責任を追及すべく、私たちが同社にだした質問状に対して、広報室長から回答がきました。
 しかし、藤沢工場での使用していた塩素系物質等に対する質問2から7項については、一括して「企業として関係法令を遵守しており、また、企業秘密にかかわるものもあり、回答はご容赦のほどお願い申しあげます」という回答でした。
 法令を守っているからといってダイオキシンが発生しないわけではない−だいいち、ほんとに法令を守っていたかどうかも疑わしい−のに、こんな回答では、とても納得できるものではありませんので、私たちは再質問状を送りつけ、5月10日付けで回答を得ました。

★パフォーマンスのみが目立つ
 ダイオキシン汚染事実が公表されて以来、ISO14001認証の返上、会長の中央環境審議会委員辞任、問題となった焼却炉廃棄など荏原製作所のパフォーマンスが目立つていますが、私たちの質問に対する回答をみてもわかる通り、何故、焼却施設で高濃度のダイオキシンが発生したかを明かにするための具体的な情報は隠されたままです。同社の環境行動基準『広く社会に対して環境保全のための情報を提供する』は、やはり、単なる見せかけだったようです。
 環境庁や神奈川県、藤沢市は、廃棄物処理法や水質汚濁防止法などの違反の有無を調べるとの報道がなされていますので、もし、法律違反が明確になった場合は、それなりの制裁が加えられるでしょうし、荏原製作所の自治体から受注(たとえば、99年度の国庫補助対象の廃棄物処理施設では ごみ処理施設4件、リサイクルプラザ2件、粗大ゴミ処理施設1件、ゴミ燃料化施設1件、排ガス高度処理施設10件、灰固化処理施設3件を受注している)も、当然見直されるべきです。また、外国に対しても、このようなダイオキシン汚染企業の実態を明らかにしていく必要があります。

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 第二弾の質問への回答を下記に示しておきます。
@PCBや塩素化ベンゼン類を含む電器絶縁油を含有する電器機器は製造していません。過去に自社内で使用していたPCBを処理する施設を持っていますが、排水は出していません。この処理プロセスから発生する排水は少なく、全て貯留の上、産業廃棄物として外部委託処理をしています。本施設については、ダイオキシンの発生と関係が無いと判断しています。

A塩素を含むプラスッチック、ゴム、切削油等は製造過程での使用あるいは製品の一部に使用される場合もありますが、各々の量も少なく、塩素含有率が低いものが大部分を占め、今回のダイオキシン事故とは関係が無いと判断しています。

B有機塩素系溶剤を現在は使用していません。

Cフロン等は冷凍機に冷媒として十分な管理の下で扱っています。排水には出していません。

D廃棄物の種類、量については、詳細にわたるためにご容赦願います。

Eダイオキシン事故の原因調査、対策は、行政による調査が行なわれている段階であるため、現時点での回答はご容赦願います。
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作成:2000-05-28