ダイオキシンにもどる
t10003#工業技術院が日本工業規格JISから塩素系切削油削除の方針#00-03
 もう、2年以上前になりますが、日本消費者連盟関西グループが家庭用小型ゴミ焼却炉の残灰中のダイオキシン調査を実施しました。この時、自営金属工作業者が焼却したゴミの残灰中に異常に高濃度のダイオキシンが検出されました(てんとう虫情報69号)。
 金属を加工する場合に使用する切削油剤に関して、日本工業規格JISのK2241に、同剤中に塩素系極圧添加剤(塩素化パラフィン系化合物など)が塩素分として1〜15%を含有した製品規格があるため、ダイオキシンの発生源がこの塩素系切削油である疑いが浮上してきました。その後、関西グループが、独自に入手した切削油4検体の塩素含有量を調査した結果、同剤中に非水溶性の塩素が最高4%含まれていることがわかりました。
 日消連盟関西グループと反農薬東京グループは、環境庁、厚生省、労働省、通産省に対し、要望書を提出し、塩素含有切削油剤の使用禁止を求めました(てんとう虫情報73号、75号参照。塩素系の極圧添加剤を含む切削油剤の製造・販売・使用禁止とJIS規格の改定及び同剤の海外への輸出禁止を求めますとの要望項目がある)。

 その結果、報道記事に見られるように、通産省・工業技術院は、今年の秋までに、塩素含有の切削油の規格をJISから除くことを決めたようです(日本工業新聞2月10日の記事参照−省略)。
 しかし、JIS規格から除かれても、法的に使用禁止措置がとられたわけではありませんから、作業現場で使われ続けられないよう、全国工作油剤工業組合らの業界にも働きかけて行く必要があります。
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作成:2000-04-28